秋のウェットスーツ選び方【2026】3mmジャーフルはいつから?

秋の夕暮れの海へ向かうサーファー。9月からは水温の下がり方に合わせたウェットスーツ選びが必要になる

お盆が終わったあたりから、ふとこう思いませんか。「そろそろ海パン一枚だと肌寒い日があるな」と。でも本格的なフルスーツを出すには早い気がして、結局いつもの夏の装備のまま海へ行き、上がったあとにガタガタ震える。秋のサーフィンで一番多い失敗が、これです。

秋のウェットスーツ選びが難しいのは、気温と水温がまったく違う動き方をするからです。陸は9月に入った瞬間に涼しくなるのに、海の中は9月がむしろ一年で一番あたたかい。この「ズレ」を知らないまま選ぶと、暑すぎて体力を削られるか、寒すぎて30分で上がるかのどちらかになります。

この記事では、9月・10月・11月の水温の落ち方を月別に整理したうえで、シーガル・ロングスプリング・3mmジャーフルの3枚をどの順番でどう使い分けるかを、エリア別の切り替えカレンダーまで落とし込んで解説します。さらに、オーダーの納期から逆算した「今動くべき理由」も具体的に示します。読み終わるころには、自分がいつ何を着ればいいかがはっきりしているはずです。

目次

秋のウェットスーツは「気温」ではなく「水温」で決める

秋の穏やかな海。水温は気温より約1か月遅れて下がるため9月はまだ夏の暖かさが残る
秋の海は「陸の季節感」より1か月ほど遅れて冷えていく。だから9月はまだ夏の装備で入れる日が多い

ウェットスーツ選びで一番の判断材料は水温です。これは季節を問わない基本ですが、秋は特にこの原則が効いてきます。理由は単純で、秋こそ気温と水温の差が最も大きく開く季節だからです。

水は空気に比べて温まりにくく、冷めにくい性質を持っています。海はその塊なので、外の気温が下がってもすぐには追いつきません。結果として、海水温は気温より約1か月遅れて動きます。この「1か月の時間差」が、秋のウェット選びのすべてを説明してくれます。

9月の海は、実は一年で一番あたたかい

気温のピークは8月上旬です。ということは、そこから1か月遅れる海水温のピークは9月上旬前後になります。実際、関東の沿岸では8月下旬から9月中旬にかけて水温が最も高くなる年が多く、湘南あたりでは26℃前後まで上がります。

つまり9月は、陸では長袖が欲しくなるのに、海の中は真夏より温かいという逆転が起きています。ここでいきなりフルスーツを持ち出すと、パドリング中に汗だくになって体力を消耗します。9月の朝一が寒く感じるのは、水温ではなく「風」と「濡れた体からの気化熱」が原因であることがほとんどです。

だから9月の正解は、フルスーツではなく上半身だけを守るタッパーや、シーガル・ロングスプリングのような部分的に肌を覆うタイプになります。夏の装備の延長線上で考えるのが、9月の基本です。夏用の選択肢を整理しておきたい方は夏のサーフィン、ウェットスーツどう選ぶ?初心者が絶対知りたい完全ガイドもあわせてどうぞ。

10月後半から11月が「一気に落ちる」本番

秋の水温は、なだらかに下がるわけではありません。9月中はほとんど落ちず、10月に入ってじわじわ、そして10月後半から11月にかけて急に落ちます。関東では10月の1か月で3℃前後、11月の1か月でさらに3℃前後下がるイメージです。

この時期にありがちなのが、「先週はシーガルで平気だったのに、今日は震えた」という体験です。人間の感覚では1〜2℃の水温差はなかなか読めませんが、体はしっかり反応します。秋は同じウェットで通すのではなく、2週間おきに見直すくらいの意識がちょうどいいのです。

さらに秋は北寄りの風が入る日が増えます。同じ水温でも、風速5mの北風が吹けば体感はまるで違います。水温だけでなく「風」と「日照」も含めて判断するのが、秋のウェット選びの実践的なコツです。

【月別】秋の水温と着るものの目安(関東・湘南基準)

気象庁が公表している沿岸域の海面水温の平年値(1991〜2020年の30年平均)をもとに、関東・湘南エリアの秋を旬(上旬・中旬・下旬)で区切って整理しました。年によって前後するので、あくまで基準線として使ってください。

時期水温の目安おすすめのウェットひとこと
9月上旬26℃前後海パン+ラッシュガード/タッパー一年で最も水温が高い。夏装備のままでOK
9月中旬25℃前後タッパー/ショートジョン朝夕だけ肌寒い。上半身の保温で足りる
9月下旬24℃前後シーガル/ロングスプリング秋物デビューの目安。台風スウェルの本番
10月上旬23℃前後シーガル日中はまだ快適。曇り・北風の日は寒い
10月中旬22℃前後シーガル+(寒ければ3mmジャーフル)2枚を車に積んで当日決めるのが正解
10月下旬20〜21℃3mmジャーフル(3/2mmフルスーツ)ここが切り替えライン。フルスーツ解禁
11月上旬19〜20℃3mmジャーフル秋の主役。最も出番が多い1着
11月中旬18〜19℃3mmジャーフル+インナーインナーで対応水温を1〜2℃広げられる
11月下旬17〜18℃3mmジャーフル+インナー/ブーツ検討足先が冷える人はブーツを出す時期
12月上旬16〜17℃4/3mmまたはセミドライへ移行秋の終わり。冬支度を始める
関東・湘南エリアの秋の水温と着るものの目安(気象庁の沿岸海面水温の平年値をもとに作成)

この表で押さえてほしいのは、「秋=3mmフルスーツ」と一括りにしないことです。9月と11月では水温が8℃近く違います。同じ秋でも、着るものはまったく別物なのです。水温とタイプの対応をもっと細かく知りたい方はウェットスーツの種類全9種|水温別の選び方早見表【2026】で全タイプを比較できます。

秋のウェットスーツは3タイプで足りる|シーガル・ロンスプ・3mmジャーフル

3mmジャーフルを着て浜を歩くサーファー。秋のメインウェットは3/2mmのフルスーツ
秋のメインウェットは3mmジャーフル。10月下旬から出番が一気に増える

秋に登場するウェットスーツは、実質3タイプしかありません。シーガル、ロングスプリング(ロンスプ)、そして3mmジャーフルです。それぞれの守備範囲を知れば、迷いはほぼ消えます。

シーガル|半袖・長ズボンタイプ

シーガルは半袖で足首まである、いわば「上が短くて下が長い」タイプです。適水温はおおよそ21〜24℃。関東なら9月下旬から10月中旬あたりが主戦場になります。

秋のシーガルが優秀なのは、体幹と下半身をしっかり覆いながら、腕だけを自由にできる点です。人の体は下半身から冷えていきます。ひざから下が冷えると、そこで冷やされた血液が全身をめぐって体温全体が落ちます。逆にひじから先が多少冷えても、体幹の温度にはさほど影響しません。だから「下を長く、上を短く」というシーガルの割り切りは理にかなっています。

もうひとつ、地味ですが効くのがケガの防止です。サーフィンで負傷しやすいのはフィンでのすねの裂傷や、テイクオフ時のひざの擦れなど、圧倒的に下半身です。長ズボンタイプはこの部分を物理的に守ってくれます。

ロングスプリング(ロンスプ)|長袖・半ズボンタイプ

ロンスプはシーガルの逆で、長袖・半ズボンです。適水温はほぼ同じ21〜24℃ですが、守るところが違います。肩から腕にかけて日焼けと冷えから守れるので、朝夕の外気が冷える日や、日差しが強く残る9月に向いています。

ただし秋のサーファーの多くはシーガルを選びます。理由は次の項で詳しく触れますが、一言でいえば「秋は腕を自由にしておきたい季節だから」です。ロンスプが向くのは、腕の日焼けを避けたい人、肩まわりが冷えやすい人、そして水温は高いが外気温が低い春先です。

3mmジャーフル|秋の主役になる3/2mmフルスーツ

「ジャーフル」とは、ジャージ素材のフルスーツの略称です。表面が起毛やスキン(ゴム地)ではなく、伸縮性のあるジャージ生地でできた薄手のフルスーツを指します。厚みは3/2mm、つまり胴体が3mmで腕と足が2mmという構成が一般的です。

適水温は17〜21℃。関東なら10月下旬から12月上旬、そして春の4月中旬から6月上旬が出番です。年間で見ると最も稼働日数が多い1着で、「まず1着だけ買うなら3mmジャーフル」と言われるのはこのためです。

秋にジャーフルへ切り替えるタイミングは、水温21℃を下回ったあたりが目安です。ただ、切り替えの直前は日によって寒暖差が激しいので、シーガルとジャーフルの2枚を車に積んでおき、海を見てから決めるのが最も失敗しません。

【比較表】秋の3タイプ早見表

タイプ適水温関東での時期価格帯(既製品)こんな人に
タッパー上半身のみ(半袖・長袖)24℃以上9月上旬〜中旬8,000〜20,000円夏の延長で入りたい人
シーガル半袖・長ズボン21〜24℃9月下旬〜10月中旬20,000〜40,000円パドル量が多い人・下半身が冷える人
ロングスプリング長袖・半ズボン21〜24℃9月下旬〜10月中旬20,000〜40,000円腕の日焼け・肩の冷えが気になる人
3mmジャーフル長袖・長ズボン(3/2mm)17〜21℃10月下旬〜12月上旬30,000〜70,000円秋を通して使う1着が欲しい人
4/3mmフルスーツ長袖・長ズボン(4/3mm)14〜17℃12月〜(冬の入口)40,000〜90,000円寒がりな人・12月も入る人
秋に使うウェットスーツ5タイプの適水温・時期・価格帯の比較(価格は既製品の一般的な相場)

秋にシーガルが選ばれる、意外な理由

台風スウェルの波を滑るサーファー。9〜10月はパドル量が増えるため動きやすさも重要になる
9〜10月は台風スウェルのシーズン。パドル量が増えるぶん、肩まわりの自由度が効いてくる

同じ適水温なのに、秋の海ではロンスプよりシーガルを着ている人が明らかに多い。その背景には、保温以外の理由があります。

9月から10月は、日本の太平洋岸にとって台風スウェルのシーズンです。うねりが入れば波のサイズは上がり、カレントも強くなります。つまり、一年で最もパドリング量が増える時期なのです。このとき、袖のあるウェットは肩の回転にわずかな抵抗を生みます。1本や2本なら気になりませんが、2時間のセッションでは疲労として確実に効いてきます。

半袖のシーガルなら、肩から腕は完全に自由です。サイズのある秋の波に対して、パドル力を温存できる。これが「秋はシーガル」と言われる実務的な理由です。台風うねりの日の判断基準は台風サーフィンの見極め方|入っていい日と危険な日にまとめています。

もちろん、これは絶対のルールではありません。肩が冷えるとパフォーマンスが落ちるタイプの人はロンスプのほうが快適です。判断軸は「自分の体はどこから冷えるか」。それだけです。

【エリア別】秋のウェットスーツ切り替えカレンダー

秋の海でライディングするサーファー。エリアによってウェットスーツの切り替え時期は1か月以上ずれる
同じ「秋」でも、茨城と宮崎では切り替え時期が1か月以上ずれる

日本は南北に長く、同じ季節でも海域によって水温が5℃以上違います。「秋は3mm」という一般論だけで判断すると、茨城では寒すぎ、宮崎では暑すぎるという事態になります。ここでは主要エリアごとの切り替え時期を一覧にしました。

エリアシーガル・ロンスプ3mmジャーフルへ4/3mm・セミドライへブーツの目安
湘南・西湘9月下旬〜10月中旬10月下旬12月中旬12月〜
伊豆9月下旬〜10月中旬10月下旬12月中旬12月〜
千葉南(南房)9月下旬〜10月中旬10月下旬12月中旬12月下旬〜
千葉北(九十九里)9月中旬〜10月上旬10月中旬12月上旬11月下旬〜
茨城9月中旬〜9月下旬10月上旬11月下旬11月中旬〜
静岡・遠州9月下旬〜10月中旬10月下旬12月中旬12月〜
和歌山・関西10月上旬〜10月下旬11月上旬12月下旬12月下旬〜
四国(高知)10月上旬〜11月上旬11月中旬1月上旬1月〜(不要な人も)
宮崎10月中旬〜11月上旬11月中旬1月上旬1月〜(不要な人も)
仙台・福島9月上旬〜9月中旬9月下旬11月上旬11月上旬〜
日本海(新潟・秋田)9月上旬〜9月中旬9月下旬11月上旬11月上旬〜
北海道8月中のみ9月上旬10月中旬10月〜
エリア別・秋のウェットスーツ切り替えカレンダー(平年の水温推移をもとにした目安)

湘南・伊豆・千葉南|黒潮が効く「秋が長い」エリア

相模湾から伊豆、南房総にかけては、黒潮の暖かい水が影響しやすく、秋の水温低下がゆるやかです。10月いっぱいはシーガルで粘れる日も珍しくありません。3mmジャーフルへの切り替えは10月下旬が目安になります。

ただし相模湾は湾の奥ほど浅く、気温の影響を受けやすい面もあります。西湘の海岸と鵠沼あたりでは、同じ日でも体感が違うことがあります。迷ったら厚いほうを持っていくのが安全です。

千葉北・茨城|外洋の影響で1〜2週間早い

九十九里から鹿島灘にかけては外洋に真正面から面しているため、湘南より水温の下がり方が早く、平年で1〜1.5℃ほど低くなります。切り替えのタイミングも湘南より2週間ほど前倒しで考えるとちょうどいいでしょう。

特に茨城は、秋に北東風が入ると体感温度が一気に落ちます。同じ水温22℃でも、無風の湘南と北東風6mの茨城ではまるで別物です。茨城メインの人は、10月上旬にはジャーフルを準備しておくと安心です。

関西・四国・九州|秋の恩恵が最も大きいエリア

和歌山から四国、宮崎にかけては、関東より1〜3℃高い水温が続きます。宮崎では11月に入ってもシーガルで入れる日があり、フルスーツの出番は11月中旬以降というのが一般的です。

逆に言えば、このエリアでは「関東の情報をそのまま真似すると暑すぎる」という失敗が起きます。SNSや記事で見た関東基準の切り替え時期を、そのまま持ち込まないようにしてください。

東北・日本海・北海道|秋は「冬の入口」

仙台・福島から北、そして日本海側は、秋の進行が圧倒的に早いエリアです。9月下旬にはもう3mmジャーフル、11月にはセミドライという流れが標準になります。北海道に至っては、9月上旬でフルスーツというのが現実です。

このエリアでは「秋用」という独立した1着を用意するより、3mmジャーフルとインナーの組み合わせで対応幅を広げるほうが経済的です。インナーの選び方はウェットスーツインナー完全ガイドで詳しく解説しています。

3mmジャーフルの選び方|見るべき5つのポイント

秋の主役である3mmジャーフルは、価格帯も種類も幅が広く、どこを見て選べばいいのか分かりにくい商品です。ここを押さえておけば失敗しない、という5点を順に見ていきます。

①厚み表記「3/2mm」の読み方

「3/2mm」という表記は、胴体が3mm、腕と足が2mmという意味です。数字が大きいほど暖かく、小さいほど動きやすい。可動部だけ薄くすることで、保温と運動性のバランスを取っています。

製品によっては「3mmオール」といって全身3mmのモデルもあります。こちらは保温性が高い反面、肩まわりが少し重く感じます。秋の台風シーズンでパドル量が多い人は3/2mm、寒がりで11月まで使いたい人は3mmオール、と考えるといいでしょう。

②ジップ方式|バック・チェスト・ノンジップ

背中にファスナーがあるバックジップは、着脱がとにかく楽で価格も抑えめです。初めての1着ならまずこれで問題ありません。ただし背中のファスナー部分から水が入りやすく、真冬には不利になります。

胸元で開けるチェストジップは浸水が少なく保温性が高い一方、着脱に慣れが要ります。ノンジップはファスナーそのものが無く最も浸水が少ないタイプですが、着脱の難易度は最も高くなります。秋のジャーフルであれば、水温がまだ高いのでバックジップでも十分に快適です。

③素材|ジャージか、起毛か

ジャーフルの名前どおり、基本は全身ジャージ素材です。伸びがよく、乾きも早く、扱いやすい。秋の水温帯ならこれで足ります。

一方で、11月まで長く使いたいなら胴体の裏地に起毛(インナーライニング)が入ったモデルを選ぶと体感が変わります。内側の起毛は水を含みにくく、体温を保持してくれます。価格は1〜2万円上がりますが、シーズンを2〜3週間延ばせると考えれば十分に元は取れます。

④サイズ感|「少しきつい」が正解

ウェットスーツは、体との間に入ったわずかな水を体温で温めて保温します。だから隙間が大きいと、温まった水が入れ替わり続けて一向に暖かくなりません。試着で「ちょっときついかな」と感じるくらいがちょうどいい、と言われるのはこのためです。

特にチェックしたいのは、首まわり・脇の下・ひざ裏・足首の4か所です。ここに指が入るほどの余裕があると、そこから水が出入りします。逆に肩を回したときに突っ張りすぎる、深呼吸がしにくいというのは小さすぎるサインです。

⑤縫製|フラットシームとウレタン圧着の違い

縫い目の処理は、価格差がいちばん出るところです。フラットシームは生地を平らに縫い合わせる方式で、安価なモデルに多く、縫い穴からわずかに浸水します。秋の水温なら実用上の問題は少ないですが、冷たい水では効いてきます。

ウレタン圧着(グルードシーム)は生地を接着してから縫うため、浸水がぐっと減ります。さらに上位モデルでは内側に液体ラバーを塗るリキッドシームが加わります。秋だけに使うなら、フラットシームでも十分。11月以降も入るならウレタン圧着以上を選んでおくと快適です。

秋用ウェットスーツはいつ買う?納期とセールから逆算する

ラックに干されたウェットスーツ。オーダーは納期を逆算して夏のうちに動くのが正解
オーダーは納期が3〜6週間。10月下旬に着たいなら、動くのは今

ここが、多くのサーファーが毎年やらかすポイントです。「寒くなってきたから買おう」と思ってショップへ行くと、欲しいサイズが無い、オーダーは納期が間に合わない、セールは終わっている。この三重苦が10月に起きます。

オーダーは3〜6週間|逆算するとタイムリミットは9月上旬

オーダーウェットスーツの納期は、一般的に3〜6週間です。秋冬の受注が集中する9月下旬以降は、さらに延びることもあります。関東で10月下旬に3mmジャーフルを着たいなら、遅くとも9月上旬には採寸を済ませておく必要がある計算になります。

つまり、この記事を読んでいる7月末から8月というのは、実はオーダーの絶好のタイミングです。工場の受注が空いている時期なので納期も読みやすく、店側もじっくり採寸してくれます。オーダーの流れや費用感はウェットスーツのオーダー完全ガイド|価格・納期・流れにまとめました。

既製品なら、夏のセールが最大のチャンス

既製品の3mmジャーフルは、春モデルの在庫処分が7〜8月に出ます。ここで型落ちを狙えば、定価5万円クラスが3万円台になることも珍しくありません。3/2mmは春と秋の両方で使うので、春モデルの型落ちを夏に買って秋に使うという流れが最も賢い買い方です。

逆に9月下旬から10月は、秋物の需要がピークになる時期です。価格は下がらず、人気サイズから欠品します。「必要になってから買う」を続けている限り、毎年いちばん高い時期に買い続けることになります。

予算別|秋をどう乗り切るかの3プラン

プラン構成予算目安カバーできる時期注意点
1着プラン3mmジャーフルのみ30,000〜50,000円10月下旬〜12月上旬+春9月〜10月中旬は夏装備で粘る
2着プランシーガル+3mmジャーフル55,000〜90,000円9月下旬〜12月上旬最もバランスが良い王道構成
3着プランタッパー+シーガル+3mmジャーフル65,000〜110,000円9月上旬〜12月上旬週2回以上入る人向け
節約プラン3mmジャーフル+保温インナー35,000〜60,000円10月中旬〜12月中旬インナーで2℃分の対応幅を稼ぐ
秋のウェットスーツ、予算別の揃え方4プラン

初めて秋のウェットを買う人には、迷わず「1着プラン」をおすすめします。3mmジャーフルは春秋の両方で使えるため、年間の稼働日数が圧倒的に多いからです。9月から10月中旬までは、夏に使っていたタッパーやラッシュガードで乗り切れます。ラッシュガードの活用範囲はラッシュガードとは?種類・選び方とサーフィン用おすすめ8選【2026】で確認できます。

秋サーフィンで見落としがちな5つの落とし穴

ウェットスーツが正しくても、秋には別の理由で寒い思いをすることがあります。毎年繰り返されがちな失敗を5つ挙げておきます。

①本当に寒いのは、海から上がったあと

秋の冷えで一番きついのは、海の中ではなく駐車場です。濡れたウェットのまま風に当たると、気化熱で一気に体温を奪われます。海の中では平気だったのに、着替えている最中に震えが止まらない。これが秋のあるあるです。

対策は単純で、上がったらすぐに脱ぐこと。そしてお着替えポンチョと、ポリタンクに入れた水(できればお湯)を用意しておくことです。この2つがあるだけで、秋の海がまるで別物になります。

②日没が驚くほど早くなる

8月上旬の日没は18時半ごろですが、10月下旬には17時前後まで早まります。夏と同じ感覚で夕方に海へ向かうと、着いた頃には暗くなり始めているということが起きます。

秋は日照が短いぶん、日中の暖かい時間帯にセッションを寄せるほうが体も楽です。朝一より、あえて10時から14時を狙うのが秋の賢い入り方だったりします。

③ブーツは「足が痛くなってから」では遅い

足先は末端なので、冷えを最も早く感じる部位です。関東なら11月下旬から12月にかけてがブーツの目安ですが、体感には個人差があります。「足の指の感覚が鈍い」と感じたらもう出しどきです。

ブーツは足裏の感覚が変わるので、いきなり寒い日に初投入するとテイクオフの感覚が狂います。まだ寒くない時期に一度履いて慣らしておくと、本番でストレスがありません。選び方はサーフブーツの選び方と人気ランキング3選を参考にしてください。

④夏に酷使したウェットは、秋に壊れる

夏のあいだ毎週使ったタッパーやスプリングは、紫外線と塩分でかなり傷んでいます。久しぶりに出した秋の1着も同じで、去年しまったときの状態がそのまま出てきます。

シーズンインの前に、縫い目の剥がれ、脇や股のほつれ、ファスナーの動き、ラバーのひび割れを確認しておきましょう。小さな破れなら自分で直せます。ウェットスーツの修理方法ウェットスーツの洗い方と保管術が役に立ちます。

⑤秋は波が良いぶん、危険も大きい

秋は一年で最も波のコンディションが良い季節です。台風スウェルが入り、海水浴客もいなくなり、水温もまだ高い。だからこそ、実力以上の波に手を出しやすい時期でもあります。

うねりが強い日はカレントも強くなります。ウェットスーツで体温を守ることは、そのまま安全対策でもあります。体が冷えると判断力とパドル力が落ち、それが事故につながるからです。台風後の海の判断は台風後のサーフィンは危険?水質・波・地形の判断基準を確認してから入ってください。

よくある質問(FAQ)

Q. 秋のウェットスーツは何月から必要になりますか?

関東の場合、シーガルやロングスプリングといった秋物の出番は9月下旬からです。ただし9月上旬から中旬は水温が26℃前後と一年で最も高く、海パンにラッシュガードやタッパーで十分入れます。3mmジャーフルへの切り替えは10月下旬が目安です。茨城や東北ではこれより2週間から1か月早く、和歌山や宮崎では逆に2週間から1か月遅くなります。エリアによって1か月以上ずれるので、自分の通うポイントの水温を基準に判断してください。

Q. 3mmジャーフルとは何ですか?普通のフルスーツと違いますか?

ジャーフルは「ジャージ素材のフルスーツ」の略で、表面が伸縮性のあるジャージ生地でできた薄手のフルスーツを指します。厚みは3/2mm、つまり胴体3mm・手足2mmが一般的です。冬用の5mmセミドライが起毛やスキン素材で保温性を最優先するのに対し、ジャーフルは動きやすさと乾きやすさを重視しています。適水温は17〜21℃で、秋は10月下旬から12月上旬、春は4月中旬から6月上旬が出番になります。年間の稼働日数が最も多い1着です。

Q. シーガルとロングスプリング、どちらを買うべきですか?

秋に1着だけ選ぶならシーガル(半袖・長ズボン)をおすすめします。体は下半身から冷えるため、足を覆うほうが体温維持に効果的だからです。加えて9〜10月は台風スウェルでパドル量が増えるので、腕が自由な半袖のほうが疲れにくいという実務的な利点もあります。一方、腕の日焼けを避けたい人や肩が冷えやすい人にはロングスプリングが向きます。また水温が低く外気温が高い春先は、ロンスプのほうが快適な日もあります。

Q. 秋のウェットスーツはいつ買うのがお得ですか?

既製品なら7〜8月の在庫処分セールが狙い目です。3/2mmフルスーツは春モデルの型落ちが夏に安くなるため、定価5万円クラスが3万円台になることもあります。オーダーの場合は納期が3〜6週間かかるうえ、9月下旬以降は受注が集中してさらに延びます。10月下旬に着たいなら、遅くとも9月上旬には採寸を済ませておく必要があります。夏のうちに動くのが、価格でも納期でも有利です。

Q. なぜ9月は気温が下がっても海が暖かいのですか?

水は空気より温まりにくく冷めにくいため、海水温は気温より約1か月遅れて変化するからです。気温のピークが8月上旬なので、海水温のピークは9月上旬前後になります。関東の沿岸では8月下旬から9月中旬に26℃前後まで上がる年が多く、真夏より高いこともあります。9月の朝一が寒く感じるのは水温ではなく、風と、濡れた体から熱が奪われる気化熱が原因です。だから9月は上半身だけを守るタッパーやラッシュガードで足りることが多いのです。

Q. 3mmジャーフルは11月まで使えますか?

関東であれば11月いっぱいは3mmジャーフルで問題ありません。11月下旬の水温は17〜18℃前後で、ジャーフルの適水温の下限にあたります。寒さを感じ始めたら保温インナーを足すと、対応できる水温を1〜2℃ほど広げられます。12月に入って水温が16℃を下回ってきたら、4/3mmフルスーツやセミドライへの切り替えを検討してください。胴体裏に起毛が入ったモデルを選んでおくと、この移行時期を2〜3週間長く粘れます。

Q. 秋にブーツやグローブは必要ですか?

関東の秋であれば、11月下旬まではブーツもグローブも基本的に不要です。ただし足先は末端で冷えを最も早く感じる部位なので、11月中旬あたりから「足の指の感覚が鈍い」と感じる人はブーツを出しても構いません。茨城や東北では11月上旬から中旬、北海道では10月からが目安になります。グローブは指先の感覚が鈍りパドルやテイクオフに影響するため、本当に必要になる真冬まで我慢する人が多数派です。

Q. 夏用ウェットを秋に使い回すことはできますか?

10月中旬までなら十分に使い回せます。タッパーとショートジョンを重ねればスプリングに近い保温になり、水温22〜24℃までカバーできます。ただし10月下旬に水温が21℃を切ってからは、部分的に肌が出るタイプでは体温の維持が難しくなります。無理に粘ると体が冷えて判断力とパドル力が落ち、安全面でも不利になります。使い回しは10月中旬までと割り切り、そこから先は3mmジャーフルに切り替えるのが現実的です。

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まとめ|秋のウェットスーツは「水温カレンダー」で決める

秋のウェットスーツ選びで迷わないための要点を、最後に整理しておきます。

  1. 気温ではなく水温で決める。海水温は気温より約1か月遅れる。9月の海は一年で最も暖かい
  2. 9月は夏装備、9月下旬からシーガル、10月下旬から3mmジャーフル。関東ならこの3段階で足りる
  3. エリアで1か月以上ずれる。茨城・東北は前倒し、和歌山・宮崎は後ろ倒しで考える
  4. 1着だけなら3mmジャーフル。春秋の両方で使えて、年間稼働日数が最も多い
  5. 買うのは夏のうち。オーダーは納期3〜6週間、既製品は7〜8月のセールが最安になりやすい
  6. 本当に寒いのは上がったあと。ポンチョとお湯の準備が、秋の快適さを決める

秋は、一年で最も波が良く、最も人が少なく、そして最も気持ちよくサーフィンできる季節です。夏の混雑が嘘のように空いた海に、台風がきれいなうねりを届けてくれる。その最高のシーズンを、寒さで削られずに丸ごと楽しむための投資が、たった1着のウェットスーツなのです。

まだ暑いこの時期に秋の準備をするのは、正直ピンとこないかもしれません。でも9月の下旬、水面がキラキラした朝の海に、ちょうどいい格好で入れたときの気持ちよさは格別です。今日、ショップのセール棚をのぞきに行ってみませんか。

ウェットスーツ以外も含めて秋の海の全体像を押さえたい方は、秋サーフィンが最高な5つの理由|9月からの準備リストもあわせてどうぞ。月別の水温カレンダーや日没時刻の早見表、秋から始める3か月ロードマップまでまとめています。

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サーフィンにハマって海の近くに移住しちゃった女の子。効率良く楽しくサーフィンするために情報集めるサーフィンマニア。

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