「春夏秋冬、1年中サーフィンを楽しみたいけれど、どのウェットスーツを着れば良いか分からない」
ーこんなお悩みはありませんか?
海に入った瞬間、「思ったより冷たい」「今日はちょっと暑すぎたかも!」なんて失敗、意外と多いですよね。
この記事では、サーフィンにウェットスーツが必要な理由や、それぞれの季節に合ったウェットスーツの選び方について、初心者の人にも分かりやすく解説します。
これを読めば、今着るべきウェットスーツに迷わなくなりますよ
サーフィンにウェットスーツが必要な理由
「サーフィンって、サーフボードと水着があればできるんじゃないの?」
こんなふうに思っている人がいるかもしれません。
しかし、サーフィンを快適に楽しむためには、季節を問わずウェットスーツが重要になります。
この章では、まずウェットスーツの基本的な役割について知り、その日に着るウェットスーツをどう選べば良いのかの判断軸を学んでいきます。
「今日着るべきウェットスーツはこれだ!」と自信を持って選べるようになります。
ウェットスーツ:4つの役割と重要性

ウェットスーツには、サーフィンを快適に楽しむための、4つの大きな役割があります。
保温
海水温が冷たい時期に、長時間海に入っていると体温が奪われていきます。
体が冷えると筋肉が硬くなり、動きが鈍くなって、ケガにもつながりやすくなります。
ケガの予防
サーフィンでは、サーフボードとの接触やリーフ(岩やサンゴ)との擦れで、ケガをすることがあります。
ウェットスーツを着ていれば、擦り傷や打撲のダメージを最小限に抑えることができます。
またクラゲなど、海の生物から肌を守る役割もあります。
紫外線対策
海では反射によって紫外線が2倍以上にもなり、肌へのダメージがかなり強いです。
強い日差しから体を守るために、ウェットスーツは必須となります。
浮力の役割
ウェットスーツに使われているネオプレーン素材には浮力があるので、パドリングが楽になったり、万が一疲れてしまっても海の上で体を浮かせてくれる助けになります。
ウェットスーツは、防寒だけじゃなく、サーフィンを安全に楽しむために必要なことが分かりましたね。
レオナケガやクラゲから肌を守ってくれるから、夏でもウェットスーツは手放せません!



浮力があるから、泳ぎが苦手って人にも安心だね
今日着るウェットスーツ選び:3つの判断軸


「今日はどのウェットスーツを着よう?」と迷ったとき、なんとなくの感覚で着るウェットスーツを決めていませんか?
気温・海水温・風の強さ・サーフポイントの地域性を考慮することで、その日の海に合ったウェットスーツが選べるようになります。
気温と海水温の両方を考慮する
外の気温があたたかくても、水温が低ければ、体が冷えてしまいます。
風の影響
濡れた体が風によって冷やされるため、風がある日は体感温度が低く感じます。
風が強い日は、防寒できるウェットスーツを選ぶようにしましょう。
地域による海水温の違い
たとえば同じ関東圏の海でも、湘南と千葉北では、海水温に違いがあります。
同じ季節でも、サーフポイントの地域性によって、選ぶウェットスーツが変わるということです。
こういった視点を持っておくことで、その日に着るウェットスーツ選びに迷わなくなります。



すごく晴れて暖かかったからスプリングで海に入ったんだけど、水が冷たくてびっくりしたことがあります



気温に騙されちゃダメ!水温もセットでチェックすることが大切だよ〜
春の海におすすめのウェットスーツ
春になると気温が上がってきて、冬はサーフィンをお休みしていた人も、「そろそろ海に戻ろうかな〜」と考える季節になります。
しかしいざ海に入ってみると、「意外と水が冷たい!」とびっくりすることが…。
この章では、春の海の気候や水温の特徴を押さえたうえで、春の海に適したウェットスーツの種類をお伝えします。
春の海水温と気候の特徴
春は気温が上がり、あたたかさを感じる季節ですが、海水温はすぐには上がりません。
地域にもよりますが、水温が14〜17℃前後と、秋に比べて冷たさを感じます。
また、春は風が強い日が多いのも特徴です。
体が濡れた状態で風に当たると、体感温度が下がります。
そしてもうひとつ注意したいのが、朝晩の気温差です。
昼間はあたたかくても、朝イチや夕方は冷え込むことが多いため、時間帯によっては防寒が必要になります。



春の海って、外の気温とは違って、まだ寒さが残るのが特徴なんですね!



気温は上がってきても、水温は遅れて上がるからね。
春のウェットスーツは防寒を意識した方が良いよ〜
春に着たいウェットスーツの種類


春のサーフィンにおすすめのウェットスーツは、3mmフルスーツです。
フルスーツとは、長袖・長ズボンの体全体を覆うタイプで、保温性と動きやすさのバランスがとても良いです。
寒がりの人や、千葉北・東北エリアのように水温が低めのポイントでは、セミドライも選択肢に入ります。
自分の体感温度やポイントの気候を考慮しながら、「少しあたたかめ」を意識して選ぶのが、春の正解です。



春のサーフィンは3mmフルスーツがベストってことですね!



東北エリアでは、春でもセミドライがまだ必要な時期だね
夏の海におすすめのウェットスーツ
「夏は、水着だけでいいでしょ?」
こんなふうに油断してサーフィンへ行くと、クラゲに刺されたり、日焼けしてしまったり…。
気持ちよく感じる夏の海ですが、意外と油断できない季節でもあります。
この章では、夏の海の特徴を理解しながら、夏に持っていると便利なウェットスーツについてお伝えします。
夏もウェットスーツが必要な理由
夏にウェットスーツが必要な理由として、紫外線対策があります。
真夏の海は、強烈な日差しが水面に反射して、肌に想像以上のダメージを与えます。
特に長時間のサーフィンでは、日焼け止めだけでは防ぎきれないため、薄手のウェットスーツで、物理的に肌を守ることが重要です。
また、クラゲに刺されるリスクも回避してくれます。
夏の海はクラゲが多く発生し、刺されると腫れたり、かゆみ・痛みが残ることがあります。
ウェットスーツを着ることで、刺されるリスクを大きく減らすことができます。
そして、朝イチや夕方のセッションで風が強いと、濡れた体が冷えやすいのも、夏の特徴のひとつです。
思った以上に冷えてしまうこともあるので、風よけとしてもウェットスーツは心強い味方です。
「暑い=何も着なくていい」ではなく、「夏のリスクに合わせたウェットスーツを選ぶこと」が、快適で安全なサーフィンにつながります。



夏はウェットいらないと思ってたけど、クラゲに刺されてから、ちゃんと着るようにしています



朝イチや夕方は意外と冷えることもあるから、夏でもウェットスーツは必要だね!
夏に着たいウェットスーツの種類


夏に持っていると便利なウェットスーツは、初夏と真夏で大きく変わります。
それぞれにおすすめのウェットスーツの種類をご紹介します。
初夏(6月中旬〜7月上旬)
梅雨明け前後の時期におすすめなのが、シーガルです。
シーガルは、半袖+長ズボンのウェットスーツで、気温があたたかくなってきたけれど、水温がまだ低い時期にぴったりなウェットスーツになります。
真夏(7月中旬〜8月下旬)
気温も水温も一気に上昇するシーズンです。
ここで活躍するのが、薄手のタッパー(長袖のウェット上着)+水着の組み合わせ。
タッパーは、紫外線やクラゲから体を守りつつ、暑くなったらすぐに脱げる便利アイテムです。
夏の中でも、初夏と真夏で違うウェットスーツを選ぶことで、快適さがアップします。



初夏と真夏じゃ、気温がかなり変わりますもんね〜



薄手のタッパーは、持っていて損はないよ!


秋の海におすすめのウェットスーツ
秋は、昼間の気温が高い日も多いため、つい夏の延長気分で軽装のまま海に入ってしまいがちです。
でも実際には、気温は少しずつ下がり始め、朝夕の風が冷たく、体感温度は低下してきます。
また、秋は台風の影響で天候が崩れやすい日も多いです。
この章では、秋の海の気候や水温の特徴をふまえて、どんなウェットスーツが最適なのか、お伝えします。
秋の海水温と気候の特徴
秋の特徴は、外気温が下がるのに対して、海水温は意外と高めをキープしているという点です。
10月半ば頃までは、外は涼しいけど水の中はあたたかいという感覚が、ウェットスーツ選びを迷わせる原因にもなります。
また、秋は天候が変わりやすく、台風の影響で波が大きくなったり、雨で体感温度が下がることがあります。
台風が近づいいる時は、いつもより防寒を意識したウェットスーツ選びが大切です。



外は涼しくなってきたけど、水の中はまだ意外とぬるくて気持ちいいね!



そうだね〜。でも、10月後半頃からは、一気に水温下がってくるから、油断は禁物だよ
秋に着たいウェットスーツの種類


秋のサーフィンは、夏の名残が残る日もあれば、急に冷たい風が吹いたり、季節の移ろいを肌で感じることが増えてきます。
そんな秋には、時期に合わせて2段階でウェットスーツを使い分けるのを、おすすめします。
9月〜10月中旬頃
まだ水温が高めの日が多く、外気も昼間はあたたかい日が多いため、ロンスプがおすすめです。
ロンスプは、長袖+半ズボンスタイルなので、上半身は防寒し、下半身はあたたかい海水温に対応します。
10月下旬頃
徐々に、3mmフルスーツへ切り替えていきましょう。
外気とともに、水温も下がり始めるため、全身をしっかりカバーできるウェットスーツが必要です。
この時期は「昨日はロンスプで快適だったのに、今日は寒い!」なんてこともあるので、自分の体感温度や、時間帯・風の有無に応じてウェットスーツを柔軟に調整しましょう。



9月はロンスプでちょうど良かったけど、10月後半になって、朝イチはさすがに寒くなってきた〜



10月後半からは、徐々にフルスーツに切り替えたほうがいいね。
冬の海におすすめのウェットスーツ
「冬の海って、寒すぎるんじゃないの?」
こんな不安から、冬のサーフィンを避けている人も多いのではないでしょうか。
冬は気温も海水温も冷たく、サーフィンをするには過酷な環境になります。
特に北風が強く吹く日は、海に入る前から手足がかじかんでしまうことも。
この章では、冬のサーフィンでの寒さ対策やおすすめのウェットスーツなどを、お伝えします。
防寒対策をしっかりして、冬の海も楽しんでいきましょう。
冬サーフィンの寒さ対策
冬にサーフィンをするとなると、1番の悩みは「寒さ対策」ですよね。
海の中に入っている時間が長くなればなるほど、体温はじわじわと奪われていきます。
冬のサーフィンでは、「熱を逃がさないウェットスーツと寒さ対策用の小物」をそろえることが大切です。
冬用ウェットスーツの着用、そして、手足や頭を保温する小物類やホットジェルも活用しましょう。



初めてホットジェルを使ってみたんだけど、あたたかくてびっくりしたよ〜!



ホットジェルについては、こちらの記事で詳しく解説しているから、参考にしてみてね!


冬に着たいウェットスーツの種類


冬用ウェットスーツは、セミドライとドライスーツの2種類があります。
定番は、セミドライで「水が少しだけ入るが、体温で温めて保温するタイプ」のウェットスーツです。
水の侵入を最小限に抑える構造と、裏起毛素材で、着た瞬間からあたたかさを感じられます。
動きやすさと保温性のバランスが良いので、真冬にサーフィンをする人は必ず必要な1着になります。
セミドライのウェットスーツは、少し薄めの3mmタイプと十分な厚さの5〜6mmのタイプがあります。
比較的あたたかい湘南の海では、3mmのセミドライで真冬のサーフィンを乗り切る人もいます。
千葉北や東方地方でサーフィンをする人・寒さが苦手な人は、5〜6mmのセミドライを選ぶと良いでしょう。
ドライスーツは、ウェットスーツの中に水が一切入らないタイプのウェットスーツです。
完全防水になっているため、中に保温インナーやタイツなどを着用し、サーフィンすることが可能になります。
寒冷地(日本海側、東北・北海道など)でサーフィンをする人は、ドライスーツの着用も考慮すると良いでしょう。
ただし、動きにくさや価格の高さなどがあるため、ライフスタイルに合わせた検討が必要です。



セミドライはオーダーした方が、水の侵入が少なくて、冬のサーフィンが快適に過ごせます!



ウェットスーツ用のインナーもあるので、寒がりさんにはこちらもおすすめです!


まとめ|季節に合わせたウェットスーツで、もっと快適なサーフィンを
1年を通してサーフィンを楽しむためには、季節・地域ごとの海水温に合わせたウェットスーツ選びがとても大切です。
春は海水温が冷たく、まだまだ防寒対策が必要な時期。
夏は暑いですが、紫外線やクラゲへの対策としてウェットスーツが必要になります。
秋は気温と海水温のギャップに注意しながら、少しずつウェットスーツを切り替えていく判断力が必要な時期。
そして冬は、完全防寒できるウェットスーツとアイテム選びが重要となります。
季節ごとの海水温や気候の特徴を理解し、その時期に合ったウェットスーツを着ることで、サーフィンを1年中楽しむことができます
自分の体を守るための大切なアイテムとして、ウェットスーツを選んでいきましょう!













