サーフスケートは、サーフィンの感覚を陸上で楽しめる魅力的なトレーニンググッズとして、初心者から上級者まで幅広い層に人気があります。
特にオーストラリアを始めとするサーフィン先進国では陸上トレーニングとして積極的に採用されています!
ただ、正直どのサーフスケートが自分に合っているのかを見極めるのは難しいところがありますよね。
そこで、悩めるサーファーの皆様へ!自分に合ったサーフスケートの見つけ方のポイントをご紹介します。
上達したいからこそ、あえて海に行かない…?
海に入った時特有のリラックス感、ストレス発散、仲間とのおしゃべり。
あれがたまりません。海、最高です!
確かに!でも、サーファーなら癒しを求めるだけじゃなくて
かっこいいライディング、したいよね??
かっこいいライディング…したいです!
毎日のようにサーフィンできる恵まれた環境であれば、海に通ってめきめき上達することも可能です。
でも、実際には「週末しかサーフィンに行けない」など制限ありきの方が大半ではないでしょうか…
そしていざ!海に行くと
・反復練習したくても同じ波は来ない
・そもそも波がない、またはコンディションが良くない
・混雑していて波が取れない
・ベテランサーファーとのパドル競争に負ける
などなど。壁にぶち当たります。
そんな状態だと、せっかくたまにいい波をゲットできても「テイクオフの後、どうすればいいの?」の練習がなかなかできません。ワンラウンドで10本乗れればバンザイ。でもたった10回の動作で上達できるほどサーフィンは簡単ではありませんよね。
そんな時こそ、サーフスケートの出番です!
サーフィンの上達にサーフスケートが欠かせない理由
サーフスケートはサーフィンの動きに特化した仕様となっているため、「サーフボードの上に立って板をコントロールするスキル」の向上に役立ちます。
反復練習が難しいサーフィンだからこそ、その感覚を陸上で繰り返し練習し、体に動きを覚え込ませ、楽しみながらサーフィンに必要な技術、筋力を向上させることがとっても重要です。同時に、目線の向き、体の開き方、荷重の変化による板の動き、これらもサーフスケートでのトレーニングの結果が必ず実践(海)で役立ちます。
サーフスケートと一般的なスケートボードの違い
サーフスケートとスケートボードは、ぱっと見、違いがわかりませんよね。
でも実は乗り心地や用途に大きな違いがあります。
一番の違いはフロントトラックの構造。滑りの感覚が全く別物になります。
スケートボードは、板(デッキ)と車輪(ウィール)をつなぐ金具とトラックが固定されています。それによりトラックの可動域を狭くする分、スピードを重視したり、ボックスやレールの練習に適した構造になっています。
対してサーフスケートは、フロントトラックの可動域が広いため荷重により板が左右に傾く反応が良く、サーフィンのライディングに近い感覚を得られます。
サーフボードに対するサーフスケートデッキの長さの目安
ショートボード | 30~35インチ前後 |
ファンボード | 38インチ前後 |
ロングボード | 40インチ前後 |
「サーフボードに対するサーフスケートデッキの長さの目安」は上記のとおりですが、最初は焦らず以下STEPの各ボードの乗り心地を参考にしつつ、スケートもサーフィンと同様にロングボードやファンボードも活用して、徐々に短い板(ショート)へ挑戦!がいいかもしれませんね。
初心者の方にはまずロングボードをおすすめします。
数あるボードの中でも、道のデコボコもあまり影響せず、リラックスした乗り心地が特徴です。約40インチ(約102cm)以上とデッキが長い分、バランスが取りやすく、安定感があります。
安定感の分、ターンの際にはしっかりと荷重をかける必要があるため、膝を落として重心を低く保って練習しましょう。それによってサーフィンに近い体重のかけ方が身につきやすく、基礎練習を積むことができます。
ロングボードはサーフィンに近いスタンスを取りやすいため、初心者の陸トレに最適です。
なお、初心者の方に限らず、自身の体格に合わせて(例:肩幅広めの方など)スタンスが取りやすいロングボードを選択するのも良いでしょう。
STEP1をクリアした!またはSTEP1では物足りない…逆に大きくて持て余す…などの場合には、安定性・操作性のバランスがよいファンボードをチョイスしましょう。
長さは約38インチ(約97cm)で、ロングボードより小回りが効き、後述のショートボードよりも安定性が高いのが特徴。
ロングボードとショートボードのいいとこどりで、汎用性が高いのもメリット。
サブボードとしてもおすすめです。
基礎から技の練習まで、幅広く使えるものが欲しい人に適しています。
STEP1~2をクリアした!または直角なリッピング(をイメージした)練習がしたい!などのレベルの方にはショートボードが最適ですね。約35インチ(約89cm)以下のデッキが短いタイプとなります。
小回りが効きやすく、アクションの練習に役立ちます。
なお、ショートボードも種類によって初心者の練習に対応しているものもあります。また、リッピングの練習に限らず、自身の体格に合わせて(小柄な方やお子さんなど)スタンスが取りやすいという理由でショートボードを選択するのも良いでしょう。
サーフスケートの上に立ったときのスタンス幅が「肩幅程度」になるといいとも言われているよ。
仁さん、サーフスケートの長さはイメージできたんですけど、何やらデッキの形が種類豊富だとかそうじゃないとか…
鋭いね!じゃあデッキについて、次で学んでみよう!
サーフスケートのデッキとトラック
代表的なデッキの種類
サーフスケート選びでは、デッキのチョイスも大切です。デッキとはサーフスケートの板のことです。このデッキの種類によって乗り心地や向いている練習方法が変わるので、自分にあったものを選択しましょう。ただ、最初は詳しい先輩などに聞いてみるのがおすすめです。
6種類 | 代表的なデッキ特徴 | |
フリースタイル | 長さがあり安定感があるタイプ | ★サーフスケート初心者向け (技の練習向きではない) |
オールドスクール&プールデッキ | スピードを出した走行の練習用におすすめ | ★サーフスケート初心者向け (技の練習向きではない) |
クルーザー | 気軽に波に乗っている感覚を味わえる。ショートボードからロングまで幅広いサイズが揃っている点も魅力的 | ★自分に合った板選びができる |
フリーライド | 長さがあり、坂を使った走行に適している。ソフトウィールを使用するのがおすすめ | ある程度走行に慣れた人向け |
ストリート | 操作しやすく、細かい動きの練習用におすすめ | 技を練習するレベルの スキルが必要 |
ハイブリッド | コンパクトサイズなので街中でも使える種類。コスパが良く手軽に使える | デッキの長さの種類が少なく自分に合う板を見つけにくい |
トラックの構造に長さとデッキの種類…
どのサーフスケートを選ぶべきか…
サーフスケートにはそれぞれを自分でチョイスするカスタマイズ品もあるけど、こだわりが強くなければ、買ってそのまま使えるコンプリート品で十分楽しめるよ!
トラックの高さ・幅・硬さ
操作性・安定性に注目して、サーフスケートのトラックをセレクトしましょう。
トラックとは、デッキとウィールを繋ぐ金属パーツのことです。トラックは商品によって高さ・幅・硬さが異なるため、好みに応じて選択しましょう。
トラックの高さ
サーフスケートに慣れるまでは安定性を確保しましょう。高さはロートラックが狙い目。高さは56〜58mmほどで、可動域が狭いのが特徴です。ロートラックは動きすぎず、安定したライディングを楽しめます。
操作性を重視する場合は、ハイトラックを選びましょう。高さは60〜63mmほどで、可動域が広くなります。ハイトラックは小回りが効きやすいため、キレのあるカービングを決めたい人はぜひチャレンジを。
デッキとトラックの間に挟むライザーパッドを使うことで、トラックの高さを調整できますので、最初はローを選んで、滑り慣れたら高さを調整しましょう。
トラックの幅
サーフスケートに慣れるまでは安定性を確保しましょう。デッキの幅はトラックの幅に合わせます。基本的にトラック幅が広いほど、安定性が増します。ただし、デッキからはみ出てしまうと足がウィールに引っかかる可能性があるので注意しましょう。
操作性を重視する場合は、トラックの幅がデッキ幅よりもやや短いものを選んでください。わずかな体重移動に反応し、キレのあるターンを決められます。ダイナミックな動きにも対応。上級者はあえて短めにするのがよさそうです。
トラックの硬さ
サーフスケートに慣れるまでは安定性を確保するため、硬めを選びましょう。グラつきにくい硬めのトラックはバランスが取りやすく、初心者向きといえます。硬めのトラックで曲がるには板にしっかりと力を伝える必要があるため、正しく力強い荷重を練習したい人もぜひトライしてみてください。
操作性に優れたものであれば、やわらかめのトラックが適しています。やわらかいほうがカービングがきれいに決まります。ボードを操作する感覚を掴みたい人のトレーニングにもおすすめです。
トラックの硬さは、トラックの中央に入っているブッシュと呼ばれるゴムパーツの硬さを意味します。メーカーによって、硬さの表示が異なるため、しっかり確認しましょう。
初心者におすすめのサーフスケート |3メーカー| 6選
ここでは、おすすめのメーカーと商品を紹介したいと思います。
たまにお店で売られている安いサーフスケートもありますがどうなんですか?
基本的にはオススメしないな…結構雑な作りなものもあるし、そもそも売れ残りでウィールの回転良く無かったりするし
試乗って出来たりします?
あんまりやっているところは多くないし、試乗できてもめっちゃ狭いエリアだったりする。乗りに行くくらいなら、正直買っちゃった方が良いとは思うよ
◆おすすめメーカー①nanazero◆
nanazero サーフスケート 31″ Bamboo Fish は、日本発のサーフブランド『nanazero』が開発したモデルです。サーフスケート初心者〜中級者が安全に乗れ、サーフィンの基本動作を練習できます。20,000万円以下で購入できてお財布に優しく、見た目もスタイリッシュなサーフスケートです。お部屋に置くだけでも気分があがります!
◇nanazeroのおすすめ 其の1:nanazero サーフスケート 31″ Bamboo Fish
サーフィン初心者の陸トレ用に設計されたサーフスケートです。トラックの特徴としては、Carverより柔らかく、YOWより硬めです。
乗り心地の良さだけでなく、バンブー素材で環境問題にアプローチできるのはnanazeroサーフスケートの良いところ!
また、購入代金の1%が観環境保護団体に寄付されます。
nanazeroって最近有名になっていますよね
そうそう。元々は海外サーフボード工場から直接輸入で良質なサーフボードを安く販売していたブランドが出したサーフスケートだから安くても品質が良い
インスタでも良く出てきますよね
サーフボードって高かったり、サーフスケートも高かったから、コスパ大事にするサーファーにはありがたいよね、ほんと。
◆おすすめ②YOW (ヤウ)◆
YOWは、スペイン発のサーフスケートブランドです。滑らかなカービングが特徴で、サーフィンの動きをよりリアルに体感できます。また、軽量性・安定性・耐久性に優れています。
トラックが柔らかく柔軟に動くためやや中級者~上級者向きともいわれますが、種類が豊富で40インチのサイズ展開もあるため初心者からトライ可能です。
価格は40,000円台が主流ですが、25,000円前後のものも出ていますので、チェックしてみてください。
◇YOWのおすすめ 其の1:KONTIKI 34”
少し長めで幅広、安定感があるモデルです。しっかりとボードに荷重することを意識しながらターンの練習ができます。コスパの良さもGood。
YOW Kontiki 34″ surfskate – YOW Surfskate – Online Shop
◇YOWのおすすめ 其の2:YOW X PYZEL SHADOW 33.5”
東京オリンピック銀メダリスト!五十嵐カノアプロが使用しているサーフボードがPYZEL。そのPYZELがYOWのシグニチャーモデルとして登場させたのがこちら。
少しお値段高めですが、買っておいて間違いなし!
YOW x Pyzel Shadow 33.5 インチ サーフスケート – YOW Surfskate
YOW サーフスケート ロングボード コンプリート PYZEL SHADOW SURFSKATE ヤウ システム スラスタートラック…
◆おすすめ③Carver Skateboards(カーバースケートボード)◆
Carver Skateboardsは、サーフスケートの草分け的存在で、高い品質とサーフィンに近い動きが特徴です。他のサーフスケートよりフロントトラックの可動域は特に広く、前後左右に動きます。そのため、滑らかで自然なカービングが楽しめる板の中でも、更に深いボトムターンの練習が可能です。種類やデザインも豊富です。
また、WCTサーファーを広告に起用するなど、知名度・信頼度ともに高くなっています。
ただ、価格が50,000円前後とお値段が張るため、最初の1本としては手が出しにくいかもしれません。でも、いつかは挑戦したいブランドですね。
◇Carver Skateboardsのおすすめ 其の1:Super Slab 31.25”
最もオールラウンドに使えるのがこのSuper Slab。 スタイリッシュ、パフォーマンス志向どちらにも対応できるCARVERのモデル。
迷ったらこれを選んでおけば間違い無いでしょう。
カーバー 31.25 インチ スーパー スラブ サーフスケート コンプリート CX – カーバー スケートボード
CARVER カーバー スケートボード SKATEBOARD SUPER SLAB C7 COMPLETE 31.25″ スーパー スラブ 並行輸入品
◇Carver Skateboardsのおすすめ 其の2:SUPER SURFER SURFSKATE C7 COMPLETE 32″
少し短めではありますが、ツインフィッシュなどのツインフィンに乗っているサーファーに是非おすすめなのが、SUPER SURFER SURFSKATE C7 COMPLETE 32″です。
カービング系のサーフィンを練習するならこのタイプがおすすめです。
◇Carver Skateboardsのおすすめ 其の3:Green Room 33.75”
高身長の方や、初心者サーファーにおすすめなのがGreen Room。 長さがあり、普段ミッドレングスを使用している、または安定したライディングをしたいサーファーにおすすめです。
カーバー 33.75 インチ グリーンルーム サーフスケート 2022 コンプリート CX – カーバー スケートボード
サーフスケートの練習場所
サーフスケートを行う場所は、可能であればスケートボードパークで練習するのが理想です。
近所にボードパークがなければ、できるだけ交通量が少なく、路面が滑らかな場所、例えば川沿いの歩道などの河川敷が狙い目です。腰原面ツルの壁が連なっている場所が実は数多くあります。
平地でのライディングに慣れたら、腰原面ツルの壁を使って、よりサーフィンに近いトレーニングを重ねましょう。
サーフスケートには転倒や衝突のリスクが伴うため、安全対策が欠かせません。頭部や関節を保護するヘルメットやパッドを着用しましょう。ケガをしてしまって「サーフィンに行けない!」となってしまっては元も子もありませんからね。
まとめ
サーフィンは反復練習がとてもむずかしい分、逆に反復練習さえできれば誰でも中級者以上にステップアップできます。
仮に、週に一回のサーフィンで10本の波に乗って毎回10秒のロングライディングができたとして、1日たったの100秒、1ヶ月で400秒、1年かけても1時間半にも届きません。
ところが、サーフスケートなら1日で1時間半の練習をすることができます。1年分をたったの1日で…!
サーフスケートさえあればどんどんサーフィンの反復練習ができて、サーフィン30年分の反復練習をたったの1~2か月で習得することも可能なのです。
上達したらあんな波に乗りたい、あのポイントに入りたい、こんな国にトリップしたい。夢は尽きません!
いかがでしたか?これはもう、やるしかないのでは…!
まずはとにかく、楽しみましょう!
サーフスケートの反復練習はとっても有効なんですね!
どの分野においても、上達には「1万時間の法則」が例に出されるほど、コツコツ努力を積み重ねることは大事だからね!
隙間時間のサーフスケートでコツコツ努力して、週末のサーフィンをこれまで以上に充実させます!
安全第一で、焦らず徐々にスキルアップしていこう!