サーフィンを始めたものの、「海に行ける回数が少なくてなかなか上達しない」と悩んでいませんか?
特に週末サーファーや初心者の人にとって、波に乗れる時間は限られていて、基礎を身につけるにはどうしても練習不足になりがちです。
せっかく海へ行っても、思うように練習できない経験は誰もがあるはず!
そんな悩みを解決するのが「陸トレ」です。
陸トレの良いところは、波やコンディションに左右されず、好きなだけ練習を繰り返せること。
何度も正しい動きを体に覚え込ませることで、海に入ったときに自然と動けるようになります。
この記事では、初心者の人も取り組みやすい、ヨガマットとスケボーを使った陸トレ方法を、具体的なステップごとに解説します。
次に海へ行った時に「いつもよりスムーズに動けた!」と実感できるよう、一緒に基礎を固めていきましょう。
サーフィンの上達に欠かせない「陸トレ」の重要性

サーフィンは海でのスポーツですが、海だけでの練習ではなかなか上達しません。
波に乗れる時間はほんの数分程度しかなく、基礎動作を繰り返し身につけるには圧倒的に練習量が足りないからです。
また、海ではその場の波や周囲の状況に対応することに精一杯で、自分のフォームを細かくチェックしたり、動作を一つひとつ分解して確認することはできません。
その結果、同じ失敗を繰り返してしまい「なかなか上手くならない」とサーフィンを辞めてしまう人も…。
そこで重要になるのが、陸トレです。
陸上なら波や環境に左右されず、正しい動きを落ち着いて確認することができます。
普段意識できなかった細かなクセに気づき、修正することも可能です。
「海に行けない時間をどう過ごすか」が、サーフィン上達の大きな分かれ道。
陸トレを取り入れることで、限られた海での時間を何倍も濃い練習に変えることができます。
ヨガマットでできる!テイクオフの基礎を固める陸トレ

自宅で手軽にできるサーフィンの陸トレといえば、まず「ヨガマット」を使った練習をおすすめします。
波がない日でも、ヨガマットさえあれば繰り返し練習ができるので、初心者の人にもぴったりです。
この章では、ヨガマットを使って行う陸トレを通して、テイクオフに必要なフォームの確認・動作の反復・立ち上がり後の姿勢の安定など、基礎を固めるための実践的な方法をご紹介します。
正しい姿勢と目線を身につける〜シャドーサーフィン〜
テイクオフ時にバタついてしまい、フォームが崩れてしまうという悩みはとても多いです。
こうした不安定な姿勢の原因は、「正しいフォームを身体が覚えていない」ことにあります。
海ではバランスを取ることに気を取られがちですが、陸トレでは落ち着いてフォームだけに集中した練習ができます。
ヨガマットの上にうつ伏せになり、パドリングやテイクオフの動作を反復練習する方法。
目線を5〜10メートル先に固定すること、手のつく位置、胸の反らせ方など細かく意識することで、実際の海でも自然と再現できるようになります。
練習時は、自分の姿を鏡でチェックしたり、スマホで動画を撮ってフォームを確認するのがおすすめです。
正しい姿勢を反復練習することで、体が自然にそのフォームを覚えてくれます。

海の中だと波に気を取られがちだけど、陸だと落ち着いてフォームの確認ができるね!



陸でしっかり練習しておけば、海で焦らずに動けるようになるよ。



テイクオフの時の正しい目線や手の位置などは、こちらに詳しくまとめているよ


テイクオフ動作を分解して確認する 〜スロー練習〜
テイクオフがうまくいかない理由の一つに、一連の動作を一気にやろうとしてしまうことがあります。
立ち上がりでバランスを崩したり、足の位置が毎回バラバラだったりするのは、身体がまだ動きの流れをしっかり理解できていない証拠です。
テイクオフの一連の流れを細かく分解し、ひとつひとつの動作をゆっくり確認しながら行うトレーニング方法。
手をつく位置は肩の下、胸を反らせる角度、膝を引き寄せるタイミングなど…、スローで丁寧に練習することで、自然とフォームが整います。
ヨガマット上で、1セット5回くらいから始め、動画で確認しながら修正していくのがおすすめです。
大切なのは、素早く立つことではなく、正しい動作を確実に覚えることです。
まずは土台をしっかり固める意識で取り組んでみてください。



スローでやってみると、自分の立ち上がりのクセに気づけるね



俺も最近やってみたら、思っていたより胸が上がっていないことに気づいたぞ!
反復で体に覚えさせる! 〜クイックテイクオフ練習〜
テイクオフで「遅れてしまう」「立ち上がりに時間がかかる」と感じている人は多いです。
その原因は、動作の流れを頭で考えながらやってしまうことにあります。
テイクオフの動作を素早く繰り返し、身体に自動的に動けるよう刷り込むトレーニング方法。
やり方はシンプルで、30秒間にできるだけ多くテイクオフを繰り返します。
ポイントは「スピードを意識しながらもフォームは崩さない」ことです。
上で紹介したスロー練習で、正しい動作を覚えてから行うのをおすすめします
反復練習によって「考えなくても動けるテイクオフ」を身につけることができれば、海での成功率は一気に高まります!



クイックテイクオフの練習を初めてから、海でも自然に体が動くようになった気がする!



考えなくても立てるっていうのは、自信につながるよね
立ったあとの姿勢を固定! 〜フォームキープ練習〜
テイクオフはできても、立ったあとのフォームが安定しないという悩みは多いです。
原因は、テイクオフの動作に気を取られ、立ったあとの姿勢に意識を向けられていないためです。
ヨガマットの上でテイクオフしたあと、そのまま理想的なフォームで数秒間静止します。
肩と腰が進行方向にしっかり開けているか、前足と後ろ足の幅が適切か、重心が真ん中に乗っているかをチェックしましょう。
動画で撮影して、確認するのが効果的です。
立った後のフォームがしっかり固まれば、波の上での安心感がぐっと増します。
テイクオフからライディングまでのつながりをスムーズにするために、ぜひ取り入れてみてください。



立った後の姿勢を止めて確認するって、意外とやってなかったかも



足の幅が意外と広すぎたり狭すぎたり、人によってクセがあるから、やってみるとおもしろいぞ



立った後のフォームについては、こちらの記事を参考にしてみてね


スケボーで実践!動きと感覚を磨く陸トレ


「海に行けない間もサーフィンの感覚を磨きたい」「ライディングにつながる動きを陸で練習したい」と思っている人は、スケボーを使った陸トレがおすすめです。
特に、サーフスケートは、サーフィンに近いターンや体重移動ができるので、フォームの確認やテイクオフ後の動きの安定に直結します。
海では一瞬で過ぎてしまう動作も、スケボーなら繰り返し練習ができます。
この章では、スケボーを使った基本的なフォーム練習から、目線や重心を意識したライディングの練習方法など、すぐに実践できるスケボーの陸トレ法を解説していきます!
立ったあとの基本姿勢をスケボーの上で再現する
まず取り入れたいのが「立ったあとの基本姿勢をスケボーの上で再現する練習」です。
スケボーに立った時に、サーフィンと同じ前後の足幅や角度、肩と腰の向きを意識して構え、その姿勢を何度も繰り返して体に覚え込ませます。
スケボーに立ったら、肩幅よりやや広めに足を置き、前足は少し外側に、後ろ足はボードと平行気味にセットします。この状態から軽く膝を曲げ、重心をボードの真ん中に置いて静止します。
これを何度も繰り返すことで、自然と正しい基本姿勢が取れるようになります。
また、フォームが安定してきたら、軽く前後左右に重心を移動させてみるのも効果的です。重心移動とともに上半身の使い方を確認でき、実際のライディングにつながる感覚が身につきます。
毎回スケボーに乗る前に、この練習を数分取り入れるだけでも、フォームの安定感が大きく変わってきます。
海に入ったときに「立ちやすい」「ブレにくい」と感じられるはずです。



スケボーに乗ったら走り出したくなっちゃうけど…まずは姿勢の確認からってことね



焦らず、一歩ずつ練習していこう!
目線・肩・重心を意識したライディングフォームの確認
テイクオフに成功して立てても、その後のライディングがぎこちなく「スピードが伸びない」「ターンが大きく描けない」と感じる人は多いです。特に初心者の人は足元ばかりを見てしまい、上半身が固まって動きが小さくなってしまう傾向があります。
原因は、目線・肩・重心の連動が不十分だから。
サーフィンでは目線が進行方向をつくり、肩と腰がそれに連動して動きます。
さらに重心をコントロールすることで、スピードとターンのきっかけが生まれます。
そこで役立つのがスケボーでのライディングフォーム確認です。
スケボーに乗ったら、進みたい方向にしっかり目線を向け、肩を自然に開きます。
慣れてきたらゆるくターンを描きながら「目線→肩→腰→足」の流れを意識すると、海での動きに直結します。
チェックポイントは、①足元を見ずに遠くを見ているか、②肩がしっかりと進行方向に開いているか、③重心が左右どちらかに偏りすぎていないか。この3つを意識するだけで、ライディングの安定感が増します
繰り返し練習することで、目線と体の連動が自然になり、波の上でのターンもスムーズに決まるようになりますよ。



ターンの練習をしたい人に、スケボーでの陸トレは最適だね



初心者の人におすすめのサーフスケートは、こちらの記事にまとめているよ!


まとめ
サーフィンは海での経験が何より大切ですが、練習できる時間や回数にはどうしても限りがあります。
だからこそ、陸トレを取り入れて基礎動作を身体に染み込ませることが上達の近道になります。
ヨガマットを使えば、テイクオフの動作を反復し、正しいライディングフォームを定着させることができますし、スケボーを活用すれば、ライディングにつながる目線や重心移動を実践的に磨くことが可能です。
陸トレは地味に見えますが、積み重ねた分だけ結果が返ってくる練習法です。
次に海へ行くときの自分の変化を楽しみに、今日からぜひ始めてみてください