タイドグラフの読み方|潮位グラフで入る時間を決める手順

干潮で広がった濡れた砂浜に空が映る夕方のビーチ|タイドグラフの読み方

日曜の朝、アプリで「波:腰〜腹、風:弱いオフショア」を確認して、意気揚々と湘南へ。でも着いてみたら、波は岸ぎわでドスンと割れるダンパーばかり。隣のローカルは「今日は上げてから」とクルマで寝ている。そんな経験、ありませんか?

原因の多くは、波の高さと風だけを見て、タイドグラフを読み飛ばしていることなんです。あのギザギザの曲線、なんとなく「山が満潮、谷が干潮」までは分かる。でも「じゃあ何時に入ればいいの?」に答えられる人は意外と少ないですよね。

この記事では、タイドグラフの読み方を「5つのステップ」に分けて解説します。縦軸の潮位cmが何からの高さなのか、大潮・小潮をグラフの形でどう見分けるか、傾きから「潮が動く時間」をどう読むか。さらにビーチ・リーフ・河口といった地形別に、グラフ上のどこを狙えばいいかまで落とし込みます。

最後にはアプリごとのタイドグラフの違いと、無料でどこまで見られるかも整理しました。読み終えたころには、グラフを見た瞬間に「今日は7時から9時半まで」と入水時間を決められるようになっているはずです。それでは、いきましょう。

目次

目次

  1. タイドグラフの読み方は「3つの数字と1つの傾き」で決まる
  2. STEP1 縦軸と横軸を押さえる|潮位cmは何からの高さか
  3. STEP2 グラフの形で潮回りを見分ける|大潮・中潮・小潮・長潮・若潮
  4. STEP3 傾きで「潮が動く時間」を読む|上げ・下げ・潮止まり
  5. STEP4 地形別に狙う位置をグラフに書き込む|ビーチ・リーフ・河口
  6. STEP5 波予報と風を重ねて入水時間を決める手順
  7. アプリ別タイドグラフの違いと、無料でどこまで見られるか
  8. よくある質問(FAQ)
  9. まとめ

タイドグラフの読み方は「3つの数字と1つの傾き」で決まる

浜でスマホの波予報とタイドグラフを確認するサーファー
グラフを見る順番を決めておくと、浜に着く前に入水時間が決まります

最初に、この記事の結論を言ってしまいます。タイドグラフで見るべき数字は3つ。「満潮の時刻」「干潮の時刻」「その日の干満差」です。そこに「入りたい時間帯の線の傾き」という1つの形を足す。これだけなんです。

タイドグラフとは、海面の高さ(潮位)が時間とともにどう変わるかを、曲線で表したものです。横軸が時刻、縦軸が潮位。日本のほとんどの海岸では1日にゆるやかな山が2回、谷が2回できます。潮見表が「満潮8:12 152cm」と数字で書くのに対し、グラフはその間の変化を目で追えるのが強みですね。

なぜ波の高さと風だけでは足りないのか

波は「うねりが水深の浅い場所に差しかかって割れる」現象です。つまり同じうねりでも、海面が1m上下すれば割れる場所も割れ方も変わります。腰サイズのうねりに対して潮位が1m動くというのは、波の高さと同じくらいの変化が足元で起きているということなんです。

だからこそ、波予報の「腰〜腹」という数字は、潮位という条件とセットでないと意味を持ちません。冒頭の失敗シーンで、隣のローカルはなぜ寝ていたのか。彼はグラフの「谷」を見て、上げ始めまで2時間あると分かっていたからなんですね。

この記事の5ステップ

ここからは、グラフを読む作業を5つに分けます。STEP1で軸の意味を押さえ、STEP2で潮回りを形で見分けます。STEP3で傾きから「動いている時間」を読み、STEP4で地形ごとの狙い目をグラフ上に印をつけます。最後のSTEP5で、波予報と風を重ねて入水時間を確定させる、という流れです。

潮の満ち引きの仕組みや、満潮と干潮のどちらが良いかという基本は別記事があります。サーフィンの潮の満ち引き入門で詳しく解説しています。今回は「グラフという表示をどう読むか」に絞って進めますね。

STEP1 縦軸と横軸を押さえる|潮位cmは何からの高さか

グラフを開いて最初に戸惑うのが、縦軸の「潮位 cm」です。150cmと書いてあっても、「どこから測って150cmなの?」と聞かれると答えに詰まりますよね。ここが分かると、マイナス表示や地点ごとの数字の違いも一気に腑に落ちます。

潮位の0cmは「大潮の平均的な干潮面」

気象庁の潮位表やほとんどのタイドグラフは、「潮位表基準面」という面を0cmとしています。これは、その地点で大潮のときに平均的に下がる干潮面の高さ。海図に書かれている水深0mとほぼ同じ面です。つまり縦軸の数字は「いちばん引いたときの海面から、いま何cm高いか」を表しているんです。

だから潮位はふだん0cmより上にあります。ところが、大潮の中でも特によく引く日には、基準面より下がることがある。これが「-5cm」のようなマイナス潮位の正体です。異常でも故障でもなく、「平均的な大潮の干潮より、さらに5cm引いた」という意味なんですね。

注意したいのは、この基準面は地点ごとに違うということ。東京湾の150cmと、外房の150cmは同じ「海面の高さ」ではありません。グラフを見るときは、必ず自分が入るポイントに近い観測地点を選びましょう。湘南なら小田原や油壺、千葉北なら銚子、千葉南なら勝浦や館山といった地点が目安になります。

横軸は24時間、山と谷は1日2回ずつ

横軸は0時から24時までの時刻です。曲線のいちばん高いところが満潮、いちばん低いところが干潮。日本の太平洋側では、満潮も干潮も1日に約2回ずつ現れます。満潮から次の満潮までは約12時間25分。だから満潮・干潮の時刻は、毎日およそ50分ずつ後ろにずれていきます。

この「50分ずれ」は、入水時間を考えるうえでかなり便利な目安です。たとえば土曜の朝7時が干潮なら、日曜は7時50分ごろが干潮。「昨日ちょうど良かった時間」は、翌日には1時間近く後ろにずれているわけですね。連休に同じ時間に入って「昨日と違う」と感じる原因はここにあります。

2つの谷の深さが違う「日潮不等」

グラフをよく見ると、1日2回の谷の深さが同じではないことに気づきます。これを日潮不等と言います。日本の太平洋沿岸では、夏から秋は夜の干潮のほうが大きく引き、冬から春は昼の干潮のほうが大きく引く傾向があります。春の昼間に潮干狩りができるのは、この性質のおかげなんです。

サーファーにとって大事なのは、「午前の干潮」と「午後の干潮」で潮位が30〜50cmも違う日があるということ。同じ「干潮前後」でも、浅いリーフが出るかどうかが変わります。グラフの谷の深さを読み比べるクセをつけておきましょう。

もうひとつ補足です。グラフに表示される潮位は、月と太陽の引力から計算した「天文潮位」という予測値。気象庁も「実際に観測される潮位とは異なる」と明記しています。低気圧が近づくと気圧低下で海面が持ち上がり、強い向岸風では吹き寄せでさらに高くなります。台風前後や発達した低気圧の日は、グラフより20〜50cm高い潮位になることもあると覚えておいてください。

STEP2 グラフの形で潮回りを見分ける|大潮・中潮・小潮・長潮・若潮

タイドグラフの上のほうに「大潮」「中潮」と書かれていますよね。この潮回りは、グラフの形そのものに表れています。文字を読まなくても、形だけで見分けられるようになるのがSTEP2のゴールです。

波の「振幅」が潮回りそのもの

大潮は新月と満月の前後数日。月と太陽の引力が同じ向きに重なり、満潮と干潮の差(干満差)が最大になります。グラフは山が高く谷が深い、ダイナミックな形。逆に小潮は上弦・下弦の月の前後で、引力が打ち消しあい、干満差は小さくなります。グラフは上下にほとんど動かない、なだらかな波形です。

具体的な数字を出しましょう。相模湾や外房の多くの地点では、大潮の干満差はおおよそ1.5m前後。小潮では60〜80cmほどが目安です(地点と季節で変わります)。つまり大潮の日は、6時間ほどで海面が1.5m動く。小潮の日はその半分以下しか動かない。この差が、波の変わり方の速さに直結するんです。

潮回り月の形グラフの形干満差の目安(相模湾・外房)波への影響
大潮新月・満月の前後山が高く谷が深い約1.4〜1.8m短時間で波が激変。狙い目が1〜2時間に絞られる
中潮大潮と小潮の間やや大きな振幅約1.0〜1.4mバランス型。多くのポイントで扱いやすい
小潮上弦・下弦の前後なだらかで小さな振幅約0.6〜0.9m変化が少なく、良い時間帯が長く続く
長潮小潮の終わりさらに平坦。満潮・干潮の時刻が読みにくい約0.5〜0.8m一日ほぼ同じコンディション
若潮長潮の翌日振幅が再び大きくなり始める約0.7〜1.0m潮が「若返る」。中潮へ向かう
干満差は編集部が気象庁の潮位表をもとにまとめた目安。地点・季節で異なります

大潮が「良い」とは限らない理由

釣りでは「大潮は潮がよく動いて釣れる」と言われます。でもサーフィンでは、大潮が必ず良いわけではありません。大潮は干満差が大きいぶん、ちょうど良い潮位の時間が短いんです。朝8時に完璧だった波が、10時にはもう厚くなってしまう。小潮の日は逆に、ベストな潮位が3〜4時間続くこともあります。

ぼくの実感では、湘南のビーチブレイクは中潮〜小潮のほうが「ハズレ」が少ない。大潮は当たれば最高ですが、1時間遅れると別の海になっていることが多いですね。グラフの振幅が大きい日ほど、時間に正確に動く必要がある、と覚えておきましょう。

潮回りは約15日で一巡する

潮回りは、大潮→中潮→小潮→長潮→若潮→中潮→大潮という順番で、およそ15日かけて一巡します。1か月に大潮が2回あるのはこのためです。週末サーファーなら「今週末は小潮、来週末は大潮」というリズムを頭に入れておくだけで、ポイント選びがずいぶん楽になりますよ。

STEP3 傾きで「潮が動く時間」を読む|上げ・下げ・潮止まり

ここが、タイドグラフの読み方の核心です。山と谷を見るだけなら潮見表でも分かります。グラフだけが教えてくれるのは「線の傾き」、つまり潮が動く速さなんです。

右肩上がりが上げ潮、右肩下がりが下げ潮

干潮の谷から満潮の山へ向かう右肩上がりの区間が「上げ潮」。満潮から干潮へ向かう右肩下がりが「下げ潮」です。そして山頂と谷底の付近、線がほぼ水平になる時間が「潮止まり」。潮止まりの前後30分ほどは海面の動きが止まり、波の割れ方も一時的に安定します。

潮の動きは、おおむねサインカーブという滑らかな曲線を描きます。この曲線の特徴は、山と谷の付近では動きが遅く、ちょうど真ん中で最も速く動くこと。つまり「上げの真ん中」「下げの真ん中」が、海面が1時間でいちばん大きく動く時間なんです。

1時間でどれだけ動く?「12分の1ルール」

傾きを数字で把握する便利な目安が「12分の1ルール」です。干潮から満潮までの約6時間で、潮位は干満差の「1、2、3、3、2、1」の割合(12分の何か)ずつ動きます。干満差が1.5mの大潮なら、次の表のようになります。

干潮からの経過動く割合干満差1.5mの場合干満差0.7mの場合
0〜1時間目1/12約13cm約6cm
1〜2時間目2/12約25cm約12cm
2〜3時間目3/12約38cm約18cm
3〜4時間目3/12約38cm約18cm
4〜5時間目2/12約25cm約12cm
5〜6時間目1/12約13cm約6cm
上げ潮を6時間とした場合の概算。下げ潮も同じ割合で動きます

この表を見ると、大潮の中間2時間は1時間に約40cmも海面が上がることが分かります。腰サイズの波に対して40cmは、波の高さの半分近い。「さっきまで掘れていたのに、急に厚くなった」と感じるのは、まさにこの時間帯なんですね。一方、小潮の潮止まり付近は1時間に6cm。ほとんど変わりません。

「上げ三分、下げ七分」をグラフ上で見る

サーファーの間でよく言われる格言が「上げ三分、下げ七分」。干潮から3割ほど上げたタイミングと、満潮から7割ほど下げたタイミングが良い、という意味です。グラフ上で言えば、谷から上がり始めて傾きが急になっていくところ。そして山から下り、谷に近づいて傾きが緩み始めるところです。どちらも「潮位がやや低めで、かつ潮が動いている」区間にあたります。

ただし、これはあらゆるポイントに当てはまる法則ではありません。地形によって最適な潮位はまったく違います。格言はあくまで「潮が動いている時間を狙え」というメッセージとして受け取りましょう。実際の狙い目は、STEP4で地形別に決めていきます。

STEP4 地形別に狙う位置をグラフに書き込む|ビーチ・リーフ・河口

干潮で露出したリーフの上を歩く人たち|潮位が低いときのリーフポイント
リーフは干潮で底が露出する。グラフの谷がどこまで下がるかが安全に直結します

同じタイドグラフでも、ビーチとリーフでは「狙う位置」が逆になることがあります。ここでは地形を3つに分け、グラフ上のどこに印をつけるかを整理します。自分のホームポイントに当てはめて、頭の中でグラフに線を引いてみてください。

ビーチブレイク|「上げの前半〜中盤」に印をつける

湘南や千葉北のような砂浜のポイントは、干潮で浅すぎると岸ぎわで一気に崩れます。いわゆるダンパーですね。逆に満潮に近づくと水深が深くなり、波が割れずに厚くなります。多くのビーチでちょうど良いのは、干潮から1〜2時間上げた「上げの前半〜中盤」。グラフでは、谷の右側、線が立ち上がり始めた区間です。

ただしビーチは砂の付き方で変わります。沖に砂が溜まって良いサンドバーができている時期は、干潮でも沖で割れてロングライドできる。砂が岸に寄っている時期は、満潮近くでも割れることがあります。地形の読み方はサンドバーとは?良い波ができる地形の読み方で詳しくまとめています。

リーフブレイク|「谷の深さ」が安全ラインを決める

岩やサンゴの上で割れるリーフは、底の形が変わらないぶん潮位への反応がはっきりしています。多くのリーフは「ある潮位」を下回ると急に掘れて危険になり、上回ると急に割れなくなる。たとえば「潮位80cm以下はボトムが浅すぎる」といったラインがポイントごとにあります。

グラフ上では、その安全ラインの潮位に水平な線を引き、曲線がその線より上にある時間帯だけを狙うイメージです。大潮の日は谷が深く、安全ラインを下回る時間が長い。小潮の日は谷が浅く、一日中入れることもあります。リーフこそ、STEP1で確認した「谷の深さ」と「マイナス潮位」が命綱になるんですね。ビーチとリーフの基本的な違いはビーチブレイクとリーフブレイクの違いも参考にしてください。

河口と砂浜が海に出会うポイント|潮位で形が変わるサンドバー
河口は下げ潮で川の流れが強まり、サンドバーの波が掘れる

河口・サンドバー|「下げの中盤〜後半」で掘れる

河口のポイントは、川が運んだ砂が沖に溜まり、きれいなサンドバーをつくります。特徴は、下げ潮で川の流れが沖へ向かって強まること。この流れがうねりとぶつかり、波のフェイスを立ててくれます。グラフでは山から谷へ向かう右肩下がりの、中盤から後半。潮位が下がりきる1〜2時間前が、いちばん掘れた波になりやすい区間です。

一方、流れが強いぶんパドルは重く、カレントに流されやすい時間でもあります。大潮の下げ中盤は1時間に40cm近く引くので、流れも最も速い。初心者の方は、河口なら小潮〜中潮の下げを選ぶほうが安心ですよ。

地形グラフ上の狙い目避けたい位置見るべき数字
ビーチブレイク谷の右側(上げ前半〜中盤)谷底(ダンパー)・山頂(厚い)干潮時刻+1〜2時間
リーフブレイク安全ライン潮位より上の区間谷底付近、特にマイナス潮位谷の潮位(cm)
河口・サンドバー山の右側(下げ中盤〜後半)大潮の下げ中盤(流れ最強)干満差と下げの傾き
一般的な傾向。ポイントごとの癖はローカルの情報や自分の記録で上書きしていこう

STEP5 波予報と風を重ねて入水時間を決める手順

朝のラインナップで波を待つサーファーたち|入水時間の決め方
潮・うねり・風の3つが重なる「窓」を見つけるのが入水時間の決め方

タイドグラフ単体では、入水時間は決まりません。うねりがいつ届くか、風がいつ変わるかと重ね合わせたとき、はじめて「この2時間」という窓が見えてきます。ここでは、ぼくが前夜に実際にやっている手順をそのまま書きます。

手順①:満潮・干潮の時刻と干満差を書き出す

まずグラフから、翌朝の時間帯にかかる満潮と干潮の時刻、そして潮位を書き出します。たとえば「干潮5:40(28cm)→満潮11:50(158cm)、中潮、干満差130cm」。これだけで、6時間で1.3m上がる上げ潮の朝だと分かります。12分の1ルールで言えば、7時40分〜9時40分が最も速く動く時間帯ですね。

手順②:地形に合わせて候補の窓を決める

行き先が湘南のビーチなら、STEP4のとおり「上げの前半〜中盤」。干潮5:40から1〜2時間後なので、候補は6:40〜9:00ごろです。リーフなら安全ラインの潮位から逆算し、河口なら前日午後の下げに切り替えるかもしれません。ここで候補を1つに絞る必要はなく、2〜3時間の窓を仮置きします。

手順③:うねりのサイズと向きを重ねる

次に波予報を開き、候補の窓にうねりが届いているかを確認します。腰〜腹のうねりなら、ビーチは多少浅めでも割れるので、窓を干潮寄りに早めてOK。頭前後にサイズアップするなら、浅いと一気に掘れてダンパーになるため、窓を少し満潮寄りに遅らせます。うねりの向きがポイントに合っているかはうねりの向きとは?ポイント選びが変わる読み方ガイド、サイズ表記の換算は波のサイズ表記の読み方を手元に置いておくと便利です。

手順④:風の変わり目で窓を切る

最後に風です。冬の湘南なら、朝は北寄りのオフショアで、日が高くなると南寄りのオンショアに変わるパターンが多い。風予報で「9時から南風」とあれば、窓の終わりは9時。手順②で仮置きした6:40〜9:00が、そのまま確定になります。逆に風が一日オフショアなら、潮だけで窓を決めればいい。風速の判断基準はサーフィンは風速何メートルまで?で整理しています。

手順⑤:朝、ライブカメラで答え合わせ

出発前にライブカメラで、グラフが予測した潮位と実際の海を照らし合わせます。前夜の計算どおりに割れていれば、そのまま出発。思ったより厚ければ、低気圧で潮位が上がっているか、うねりの周期が短いのかもしれません。この「予測→答え合わせ」を繰り返すと、1か月もすればホームポイントの癖が体に入ってきます。無料で見られるカメラは波情報ライブカメラ無料一覧にまとめました。

この5つの手順は、慣れれば3分で終わります。そして翌日、「7時に入って9時前に上がった。ちょうど厚くなり始めたところ」とメモを残す。この記録が、どんなアプリより正確な、あなた専用のタイドガイドになっていくんです。

アプリ別タイドグラフの違いと、無料でどこまで見られるか

タイドグラフは、いまやほぼすべての波予報アプリに付いています。でも「どの地点のデータか」「潮回りや潮位の数字が出るか」「波予報と同じ画面に重ねられるか」はサービスごとに差があります。ここでは無料で見られる範囲を中心に整理します。料金や機能は変わることがあるので、最新情報は各サービスで確認してください。

公的データ|気象庁・海上保安庁の潮位表

いちばん信頼できる元データは、気象庁の「潮位表」と海上保安庁の「潮汐推算」です。どちらも無料で、満潮・干潮の時刻と潮位、日ごとのグラフが見られます。気象庁は全国の主要地点、海上保安庁はより細かい港まで対応しているのが特徴。アプリに表示される数字の多くは、これらと同じ計算方法から出ています。ただし、波予報や風とは別画面になるので、サーファーが毎日見るには少し手間ですね。

波情報サイト・アプリ|波予報と同じ画面で見られる

サーファー向けの波情報サービスは、ポイントページの中にタイドグラフを組み込んでいます。無料で見られる範囲はサービスによって異なり、「タイドグラフと潮回りは無料、ポイントごとの波の実況や映像は有料」という形が多い。このタイプの強みは、うねり・風・潮を1画面で重ねられること。STEP5の手順がそのまま画面上で完結します。

Yahoo!天気のような総合天気アプリにも、地点ごとの潮汐情報があります。グラフはシンプルで波予報とは別ですが、無料で潮回りと満干の時刻が分かるので、サブとして十分使えますよ。

タイド専用アプリ・サーフウォッチ

タイドに特化したアプリは、月齢や潮回りの一覧、数週間先のグラフまで見渡せるのが長所です。「来月の連休はどの日が小潮か」を先に押さえるときに重宝します。また、タイドグラフ機能付きのサーフウォッチなら、海の中でも手首で潮の位置を確認できる。「もう下げに入ったから、あと30分で上がろう」という判断が水中でできるのは地味に便利です。腕時計の選び方はサーフィンの時計の選び方|タイド・GPSウォッチにまとめています。

タイプ無料で見られる主な範囲強み弱み
気象庁・海保の潮位表全機能無料(時刻・潮位・グラフ)元データなので最も確実波予報・風と別画面。地点が港単位
波情報アプリグラフ・潮回りは無料のことが多い。実況は有料が中心うねり・風・潮を1画面で重ねられる詳細は会員登録・課金が必要
総合天気アプリ潮回り・満干の時刻は無料手軽。普段使いの延長で見られるサーフポイント単位ではない
タイド専用アプリ数週間先のグラフ・月齢(広告付きが多い)先の予定を立てやすい波予報は別途必要
サーフウォッチ本体購入が必要海の中で確認できる登録地点が限られる機種もある
2026年10月時点の一般的な傾向。各サービスの最新の提供範囲を確認してください

「結局、どのアプリを入れればいいの?」という方は、波情報・波予報アプリ無料おすすめ8選で無料アプリを、有料の波情報サービス比較で課金の価値があるかを、それぞれ比較しています。タイドグラフの読み方が分かった今なら、どのアプリの画面もずっと情報量が多く見えるはずですよ。

よくある質問(FAQ)

Q1. タイドグラフの潮位がマイナスになっているのはなぜ?

タイドグラフの0cmは「大潮の平均的な干潮面」です。だから、大潮の中でも特によく引く日は、その面より海面が下がり、マイナス表示になります。故障でも異常でもありません。サーフィンでは、マイナス潮位の日は普段より底が露出しやすいサインです。リーフや浅いポイントでは、谷の時間帯を避けるか、潮が上げるまで待つ判断をしましょう。

Q2. 満潮と干潮、サーフィンはどっちが良いですか?

一概には言えず、地形で決まります。砂浜のビーチブレイクは、干潮から1〜2時間上げた「上げの前半〜中盤」が無難。リーフは安全な潮位を下回らない時間帯、河口は下げ潮の中盤〜後半で掘れる傾向があります。共通するのは「潮止まりより、潮が動いている時間のほうが波が変化して面白い」こと。ホームポイントで潮位と波の記録を残すのが、いちばん確実な答えになります。

Q3. 大潮と小潮、サーフィンに向いているのはどちら?

初心者〜中級者には、中潮や小潮のほうが扱いやすいです。干満差が小さいので、ちょうど良い潮位の時間が3〜4時間続き、入るタイミングを外しにくい。大潮は干満差が1.5m前後になり、1時間で40cm近く動く時間帯もあります。当たれば最高ですが、ベストが1〜2時間に絞られ、流れも強くなります。大潮の日ほど、タイドグラフを正確に読んで時間どおりに動く必要があります。

Q4. 満潮・干潮の時刻は毎日どれくらいずれますか?

満潮から次の満潮までは約12時間25分なので、1日あたりおよそ50分ずつ後ろにずれます。土曜の7時が干潮なら、日曜は7時50分ごろ、月曜は8時40分ごろが目安です。連休に同じ時間に入ると「昨日と波が違う」と感じるのは、このずれが原因。2日目以降は、前日に良かった時間から50分ずつ遅らせて入るのが基本の考え方です。

Q5. タイドグラフの予測と実際の海面が違うことはありますか?

あります。グラフの潮位は月と太陽の引力から計算した「天文潮位」で、気象の影響が含まれていません。低気圧が接近すると気圧の低下で海面が持ち上がり、強い向岸風では吹き寄せでさらに上がります。台風や発達した低気圧の前後は、グラフより20〜50cm高くなることも。そんな日は、グラフの数字をそのまま信じず、ライブカメラや現地で実際の潮位を確かめてください。

Q6. 無料のアプリだけでタイドグラフは十分見られますか?

十分見られます。気象庁や海上保安庁の潮位表は全機能無料で、満潮・干潮の時刻と潮位、グラフまで確認できます。波情報アプリも、タイドグラフと潮回りの表示は無料の範囲に含まれていることが多いです。有料になるのは主に、ポイントごとの波の実況や映像の部分。まずは無料でグラフを読む習慣をつけ、実況が必要になったら課金を検討する順番で問題ありません。

まとめ

タイドグラフは、慣れてしまえば3分で読み終わる地図のようなものです。最後に、今日の読み方を5つのステップでおさらいしておきましょう。

  1. 縦軸の0cmは「大潮の平均的な干潮面」。マイナス潮位は底が出やすいサイン。地点は自分のポイントに近いものを選ぶ
  2. 潮回りはグラフの振幅で分かる。大潮は干満差約1.5mで短時間に激変、小潮は60〜80cmで良い時間が長く続く
  3. 傾きが潮の速さ。上げ・下げの真ん中が最も速く、大潮なら1時間に約40cm動く。潮止まりは前後30分安定する
  4. ビーチは上げ前半〜中盤、リーフは安全ラインより上の時間、河口は下げ中盤〜後半。地形で狙う位置が変わる
  5. 満干の時刻→地形で窓を仮置き→うねり→風の変わり目→ライブカメラで答え合わせ。この順で入水時間を決める

潮の満ち引きそのものの仕組みをおさらいしたい方はサーフィンの潮の満ち引き入門を、グラフと一緒に見る波予報の読み方はサーフィンの波予測|波予報の見方を、そしてどのアプリでグラフを見るかは波情報・波予報アプリ無料おすすめ8選をあわせてどうぞ。

次の週末、アプリを開いたら、まず波の高さではなくタイドグラフの谷を探してみてください。「上げ始めまであと1時間か」とつぶやけたら、もうあなたは潮を読めるサーファーです。良い窓を見つけて、海で会いましょう。

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この記事を書いた人

サーフィンにハマって海の近くに移住しちゃった女の子。効率良く楽しくサーフィンするために情報集めるサーフィンマニア。

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