「千葉も湘南も、週末はピークが人だらけ…」。そんなふうに感じたことはありませんか?関東のサーファーなら誰もが一度は通る悩みですよね。実は都心から北東へ車を走らせると、驚くほど空いていて、しかもパワーのある波がコンスタントに割れるエリアがあるんです。それが茨城・鹿島灘。大洗から波崎まで約50kmの海岸線に、無数のサーフポイントが並びます。この記事では、大洗・鉾田・鹿嶋・神栖(波崎)の主要ポイントの波質とレベル感、駐車場、夏に知っておきたい注意点までまとめました。読み終わる頃には、次の週末に茨城へ走りたくなっているはずです。
目次
- 茨城(鹿島灘)サーフィンの特徴|波質・風・ベストシーズン
- 大洗エリア|リーフの名所と遠浅ビーチ
- 鉾田エリア|トップサンテ下と周辺ポイント
- 鹿嶋エリア|平井・下津・明石
- 神栖・波崎エリア|トロ厚の波で練習し放題
- 【比較表】茨城主要ポイント一覧
- 夏の茨城で注意したいこと
- アクセス・駐車場・帰りに寄りたい温泉とグルメ
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
茨城(鹿島灘)サーフィンの特徴|波質・風・ベストシーズン
太平洋のうねりを正面から受ける、小波でもパワフルな波
茨城の海は、太平洋のうねりをまっすぐ受け止める鹿島灘に面しています。だから波数が多く、コンスタントに波が割れる日が多いんです。しかも特徴的なのが波のパワー。モモ・コシの小波でも押しが強く、ショートボードで2〜3アクション入る日も珍しくありません。「サイズがないから今日はダメか…」と思って入ったら、意外と乗れて大満足。茨城ではそんな日がよくあります。
海岸線には番号付きのヘッドランド(人工岬)が並び、その周りに地形が付きやすいのも特徴です。メジャーポイントが混んでいても、少し車を走らせれば空いたピークが見つかる。この「逃げ場の多さ」が茨城最大の魅力かもしれません。
多くのポイントは南西オフショア。ベストシーズンは5〜9月
鉾田・鹿嶋・波崎エリアのポイントは、南西の風でオフショア(陸から海へ吹く波を整える風)になります。南西風が吹きやすいのは春から夏。つまり5〜9月がベストシーズンなんです。夏の遠征先としてはこれ以上ない条件ですよね。逆に北東風には弱いので、風向きのチェックは必須。北寄りの風の日は、西〜北西がオフショアになる大洗・大貫方面が選択肢になります。台風のうねりが入る時期は一気にサイズアップするので、台風サーフィンの見極め方も合わせて確認しておきましょう。
千葉・湘南より圧倒的に人が少ない
茨城のもうひとつの魅力が、混雑の少なさです。夏の土日でも混むのは午前中が中心で、平日や午後はガラガラの日が多め。有名なトップサンテ下でも、平日は20人前後ということがよくあります。千葉北エリアの週末の混み具合を知っている人ほど、茨城の空き具合には感動するはずです。1本でも多く波に乗りたい練習期のサーファーにこそ、おすすめしたいエリアなんです。
大洗エリア|リーフの名所と遠浅ビーチ
大洗海岸(水族館側)— JPSA大会も開かれたリーフの名ポイント
大洗は茨城では貴重なリーフ(岩盤)ポイント。JPSA(日本プロサーフィン連盟)の大会が開催されたこともある有名スポットです。リーフならではの整った波が割れ、コシサイズでもショートボードでアクションを入れられます。波が決まると掘れてチューブになる日もあり、そんな日はローカルと上級者が集中します。
ただしインサイドにはリーフが点在し、潮が引くとかなり浅くなります。初心者の入水はおすすめしません。レギュラー方向に最後まで乗るとリーフに近づくので、乗り継ぎにも注意が必要です。車のナビは「大洗水族館」にセットし、手前の大きな駐車場を利用しましょう。西風がオフショアなので、鹿島方面が北風でジャンクな日の貴重な逃げ場にもなります。
大洗サンビーチ — 遠浅で初心者やファミリーもOK
大洗海岸の南にある大洗サンビーチは、遠浅の広いビーチブレイク。北側は比較的サイズが小さく、南へ行くほどサイズとパワーが出る傾向があります。自分のレベルに合わせて立ち位置を選べるので、初心者から上級者まで幅広く楽しめる懐の深いポイントです。夏は海水浴場としても大人気なので、遊泳エリアの規制には注意しましょう。
大貫方面(大貫正面・つるかめ)— 北風の日の逃げ場
大洗のすぐ南、大貫方面のビーチは北西風がオフショア。普段はサイズが控えめですが、他のポイントがクローズするほどサイズが上がった日に、ちょうど良いコンディションになります。千葉でいう飯岡や御宿のような立ち位置ですね。北風の吹く日でサイズがある日は上級者が集まり、初心者にはハードルが上がる点だけ覚えておきましょう。
鉾田エリア|トップサンテ下と周辺ポイント
トップサンテ下 — 茨城で一番有名な看板ポイント
鉾田市の温泉施設「とっぷさんて大洋」の下に広がるビーチが、通称トップサンテ下。茨城のサーフポイントの中で最も有名で、うねりを拾いやすく波質も良い、まさに看板ポイントです。茨城に着いたらまずトップサンテの波を見てから移動先を決める、というサーファーも多いんですよ。テトラ脇から走るレギュラーはパワーがあり、小さい日でも十分楽しめます。
近年はトロ厚めの波質になる日が多く、ロングボードやミッドレングスとの相性も良好。テイクオフの早いボードなら、ロングライドの練習がはかどります。人気ポイントゆえに週末は混雑しやすく、ピークが狭いので60人も入るとパドル合戦に。混んでいる日は無理せず、周辺ポイントへ移動するのが正解です。駐車場が年間を通して無料なのも、遠征組にはうれしいポイントですね。
京知釜・周辺ヘッドランド — 混雑した日の分散先
トップサンテの北数kmにある京知釜(きょうちがま)は、波質がトップサンテに似ているのに人が少ない穴場。ほかにも鉾田〜鹿嶋の海岸線にはヘッドランドが連続していて、その脇ごとに波が割れます。メジャーポイントが混んだら、車で5〜10分流して空いたピークを探す。これが茨城サーフィンの正しい楽しみ方です。ローカルの方が入っている小さなポイントでは、挨拶と譲り合いを忘れずに。
鹿嶋エリア|平井・下津・明石
平井海岸 — 初心者が最初に入るならここ
「茨城で初心者におすすめのポイントは?」と聞かれたら、まず名前が挙がるのが平井海岸です。東関東自動車道の潮来ICから最も近いポイントのひとつで、アクセスが良く駐車場も広め。波質はメローでテイクオフしやすく、サイズも控えめな日が多いので、初めての茨城遠征にぴったりなんです。ショートからロングまで、好きなボードで楽しめますよ。
ただしムネ〜アタマまでサイズが上がって波が良い日は、話が別。ホレ気味の速い波になり、上手いサーファーが集まります。そういう日はこの後ご紹介する下津や波崎など、ワンサイズ小さいポイントへ移るのが賢い選択です。真夏は海水浴場になるため、駐車場が有料になる点も覚えておきましょう。
下津海岸 — 正面は練習向き、崖下は中級者以上
下津(おりつ)海岸は、鹿島方面のサイズが上がった日にチェックしたいポイント。波数が少なめで人も少ないので、初心者がテイクオフを繰り返すコソ練に向いています。トップサンテ方面がハラ前後の日なら、平日はほぼ貸し切りということも。一方、海水浴場の右隣にある崖下ポイントは、決まると速めのホレた波になりショートボード向き。こちらは中級者以上向けです。
明石 — 左はメロー、右はホレ気味の二枚看板
明石は左右で波質が変わる面白いポイント。左側はメローで乗りやすく、右側は速めで少し掘れた波が立ちます。波が良い日は3〜4アクション入ることもあり、初級者がステップアップするのにちょうど良いレベル感です。駐車スペースは鳥居脇と坂上の2カ所で、いずれも台数が限られます。左側のインサイドにはテトラが埋まっているので、位置は入水前に必ず確認しましょう。
神栖・波崎エリア|トロ厚の波で練習し放題
波崎(砂丘公園前・かねきゅう・海水浴場)
茨城最南端、千葉との県境に位置するのが神栖市の波崎エリアです。遠浅で広大なビーチが続き、波質はトロ厚め。テイクオフがゆったりしているので、初心者の練習に本当に向いています。ロングボードやミッドレングスなら、次々に来る波でロングライドを繰り返せますよ。波崎砂丘植物公園前、かねきゅう前、波崎海水浴場前と駐車スペースが点在するので、割れているピークの前に停めて入るスタイルです。
鹿島方面がサイズアップした日の逃げ場
波崎は普段サイズが控えめなぶん、鹿島方面のうねりが強い日にちょうど良くなるポイント。茨城まで来たのに波が大きすぎて入れない…という日の保険になってくれます。ただし広いビーチだけに風が強い日は流れが出ますし、北風ではジャンクになりがち。うねりの強い日は離岸流の見分け方を頭に入れてから入水してくださいね。波が良い日は千葉から上がってくるサーファーで混むこともありますが、それでも湘南の混雑とは比べものになりません。
【比較表】茨城主要ポイント一覧(レベル・地形・駐車場)
ここまでご紹介したポイントを一覧表にまとめました。初心者おすすめ度は★の数(多いほどおすすめ)で示しています。
| ポイント | エリア | 地形 | オフショア | 初心者おすすめ度 | 駐車場 |
|---|---|---|---|---|---|
| 大洗海岸(水族館側) | 大洗 | リーフ | 西 | ★(中上級向け) | あり(水族館手前) |
| 大洗サンビーチ | 大洗 | ビーチ | 西〜北西 | ★★★★★ | あり(夏は海水浴客で混雑) |
| 大貫正面・つるかめ | 大洗 | ビーチ | 北西 | ★★★★(小波時) | あり |
| トップサンテ下 | 鉾田 | ビーチ | 南西 | ★★★★(混雑時注意) | 無料 |
| 京知釜 | 鉾田 | ビーチ | 南西 | ★★★★ | あり(小規模) |
| 平井海岸 | 鹿嶋 | ビーチ | 南西 | ★★★★★ | 広い(夏は有料) |
| 下津海岸 | 鹿嶋 | ビーチ | 南西 | ★★★★(正面) | あり(夏は有料) |
| 明石 | 鹿嶋 | ビーチ | 南西 | ★★★ | 数台のみ |
| 波崎 | 神栖 | ビーチ | 南西 | ★★★★★ | 複数あり |
迷ったら「初めての茨城=平井か波崎」「小波の日にガッツリ=トップサンテ下」「北風の日=大洗・大貫」と覚えておけば大きく外しません。
夏の茨城で注意したいこと
南西風が続くと海水温が下がる。夏でもウェット判断は慎重に
意外と知られていないのが、茨城の海水温の変化です。オフショアの南西風が連日吹くと、表面の暖かい海水が沖へ流され、冷たい水が湧き上がって水温が下がります。真夏なのに海に入った瞬間「冷たっ!」となるのはこのため。特に6月〜7月中旬は、気温が高くても水温が低い日があり、ウェット選びを外すと1ラウンドもたずに撤収…なんてことも。トランクスだけでなく、シーガルやタッパーも車に積んでおくと安心です。詳しくは夏のウェットスーツの選び方で解説しています。
海水浴場との共存ルール(7〜8月)
平井・下津・波崎・大洗サンビーチなどは、夏になると海水浴場が開設されます。遊泳エリアでのサーフィンは禁止か、時間・エリアの規制が入るのが基本。ポイントごとの規制は毎年変わる可能性があるので、現地の看板とライフセーバーの指示に必ず従いましょう。おすすめは海水浴場が開く前の朝イチです。空いている・風が弱い・規制前と、良いことずくめですよ。
シャロー地形と危険生物にも気を配ろう
茨城のビーチは場所によって極端に浅いインサイドがあり、過去には重大な事故も起きています。ワイプアウト時は頭から落ちない・ボトムに手をつかないが鉄則。また夏の遠浅ビーチは、アカエイなどの危険生物と遭遇する季節でもあります。すり足で歩く・むやみに底に足をつかないなど、危険生物対策の基本もチェックしておきましょう。
アクセス・駐車場・帰りに寄りたい温泉とグルメ
東京からのアクセスは約1.5〜2時間
鹿嶋・波崎方面へは、東関東自動車道で潮来ICへ。都心から概ね1時間半〜2時間が目安です。大洗方面へは常磐道〜北関東道で水戸大洗ICへ。千葉北より少し遠いぶん、人の少なさというご褒美が待っています。日帰りももちろん可能ですが、朝イチと夕方の2ラウンドを狙うなら車中泊や前泊も便利。夏の車中泊グッズを揃えておくと、茨城遠征の自由度が一気に上がりますよ。
駐車場は「無料〜夏だけ有料」が基本
茨城のポイント駐車場は、無料または海水浴シーズンのみ有料という場所が多め。トップサンテ下は通年無料、平井・下津は夏に有料となります。明石のように数台しか停められないポイントもあるので、満車なら潔く別ポイントへ。浜に乗り入れるタイプの場所では、砂にタイヤを取られるスタックにも注意してください。人けの少ない駐車場では車上荒らし対策として、貴重品は必ず携行しましょう。
温泉&海鮮グルメで締める茨城遠征
茨城遠征の楽しみは波だけではありません。トップサンテ下の目の前には温泉施設「とっぷさんて大洋」があり、海から上がってすぐ湯船に直行できます。大洗方面なら、那珂湊おさかな市場で海鮮丼を頬張るのが定番コース。サーフィン+温泉+海鮮まで揃って、これぞ国内サーフトリップの醍醐味です。エリア選びの全体像は国内サーフトリップおすすめエリアガイドもどうぞ。
よくある質問(FAQ)
Q1. 茨城サーフィンのベストシーズンはいつですか?
5〜9月がベストシーズンです。鉾田・鹿嶋・波崎など主要ポイントの多くは南西風がオフショアで、春〜夏に整ったコンディションになりやすいためです。夏は台風のうねりでサイズアップする日もあり、実力に合わせたポイント選びが重要になります。秋も波は続きますが、北東風に弱いので風予報のチェックは欠かせません。
Q2. 初心者が最初に入るならどのポイントがおすすめですか?
平井海岸か波崎がおすすめです。どちらもメロー〜トロ厚めの波質でテイクオフの練習がしやすく、駐車場からのアクセスも簡単。広いビーチなので、空いたピークを選べば周りに気兼ねなく練習できます。大洗海岸(リーフ)はインサイドが浅く、初心者は避けましょう。サイズが上がった日は無理せず、下津などワンサイズ小さいポイントへ。
Q3. 東京からどのくらいかかりますか?
車の場合、鹿嶋・波崎方面へは東関東自動車道経由で約1時間半〜2時間、大洗方面へは常磐道〜北関東道経由で約2時間が目安です。千葉北(60〜90分)より少し遠いぶん、混雑の少なさが最大のメリット。荷物の多いサーフィンでは車移動が基本ですが、時間に余裕のある遠征なら車中泊との組み合わせも快適です。
Q4. 夏でもウェットスーツは必要ですか?
真夏の暑い日はトランクス+タッパーで入れる日もありますが、油断は禁物です。茨城は南西風が続くと冷たい水が湧き上がり、真夏でも水温が下がることがあります。特に6月〜7月中旬は水温が安定しないため、シーガルやスプリングも車に積んでおくのがおすすめ。現地で水に手を入れてから、その日の装備を決めると失敗しません。
Q5. 混雑具合は千葉・湘南と比べてどうですか?
体感でははっきり空いています。混むのは夏の土日午前と、トップサンテ下など一部の有名ポイントに限られます。平日なら人気ポイントでも20人前後、マイナーポイントなら数人〜貸し切りという日も珍しくありません。混雑時もヘッドランド沿いに移動すれば空いたピークが見つかるのが、茨城の強みです。
Q6. 海水浴シーズンでもサーフィンできますか?
できますが、規制の確認が必須です。海水浴場が開設されるポイントでは、遊泳エリア内のサーフィンが禁止されたり、時間帯規制が入ったりします。規制内容は毎年変わる可能性があるため、現地の看板・ライフセーバーの指示に従ってください。狙い目は海水浴場が開く前の早朝。空いていて風も弱く、規制の心配もありません。
まとめ|空いていてパワフル。夏の遠征は茨城で決まり
最後に、茨城サーフィンの要点を整理します。
- 鹿島灘はうねりを拾いやすく、小波でもパワーのある波がコンスタントに割れる
- 主要ポイントは南西オフショアで、ベストシーズンは5〜9月の夏場
- 初心者は平井・波崎、小波の日のガッツリ派はトップサンテ下、北風の日は大洗・大貫へ
- 南西風が続くと真夏でも水温が下がるため、ウェットの予備を車に積んでおく
- 夏は海水浴場の規制と朝イチ活用がカギ。駐車場は無料〜夏のみ有料が基本
千葉・湘南の混雑に少しでも疲れているなら、次の週末はぜひ茨城へ。千葉北ガイドや国内サーフトリップガイドと合わせて遠征計画を立てれば、この夏のサーフィンがもっと自由になります。波も駐車場も譲り合って、最高の茨城デビューを楽しんでください。

















