海から上がって車に戻り、手首を見た瞬間に「あ、やっちゃった」。Apple Watchの画面が真っ暗で、スピーカーの穴に白い塩がこびりついている。実はこれ、壊れたのではなく耐水ロック中の電池切れだったのですが、心臓が止まりそうになりました。
Apple Watchをサーフィンで使いたい人が引っかかるのは、だいたい同じ疑問です。「海水に浸けていいの?」「Series・SE・Ultraで何が違う?」「波の本数は数えてくれる?」「バンドは外れない?」「上がった後はどう手入れする?」。公式サイトを見ても、サーフィンという言葉はなかなか出てきませんよね?
この記事では、Appleが公開している耐水仕様の線引きをそのまま読み解きます。どのモデルなら安心して海に入れるかが、はっきりします。そのうえで、波数を自動で数えるアプリ、海で外れにくいバンド、塩抜きと乾燥の手順まで整理しました。すべて、実際に海で運用する側の視点です。専用サーフウォッチと迷っている方にも、比較表で判断材料を用意しています。
読み終えたとき、「自分のモデルなら、ここまでは大丈夫」と自信を持って海に入れるようになります。さっそく見ていきましょう。
目次
- 結論|Apple Watchは海に入れていいのか(モデル別)
- 防水規格の読み方|「耐水50m」とISO 22810と海水の違い
- サーフィンで使える機能|ワークアウト・波数・パドル・潮汐
- 対応アプリ比較|波カウント・記録・タイドはどれで見る?
- 海で使うバンドの選び方と、実際の外れやすさ
- 海から上がったあとのケア|塩抜きと乾燥の手順
- 専用サーフウォッチ・GPSウォッチとの比較表
- よくある質問(FAQ)
- まとめ|Apple Watchをサーフィンで使うなら押さえる5点
結論|Apple Watchは海に入れていいのか(モデル別)

先に結論を言います。Apple Watch Series 2以降とSEは、水深50mの耐水性能があり、海で泳ぐ程度なら公式に使用可能です。ただしAppleは、Ultra以外のモデルを「高速の水流を伴うアクティビティ」に使わないよう明記しています。一方、Apple Watch Ultraシリーズは100m耐水で、公式に「高速ウォータースポーツ」が可能とされています。
つまりサーフィンは、Series・SEにとっては「推奨も禁止もされていないグレーゾーン」です。Ultraにとっては「想定内」という位置づけなんです。この違いを理解しておくと、何かあったときに自分がどこまで自己責任で使っているかがはっきりします。
モデル別・海での使い方早見表
| モデル(2026年10月時点の現行・直近世代) | 耐水表記 | 公式が想定する水辺の使い方 | サーフィンでの実際 |
|---|---|---|---|
| Apple Watch Ultra 3 / Ultra 2 | 100m(ISO 22810:2010)+EN13319準拠 | 水泳・高速ウォータースポーツ・レジャーダイビング(40mまで) | ワイプアウトの水圧も想定内。水温・水深計も使える |
| Apple Watch Series 11 / Series 10など | 50m(ISO 22810:2010) | プールや海での水泳など浅い水深の活動 | 多くのサーファーが実用中。ただし高速水流は公式非推奨 |
| Apple Watch SE(第2世代以降) | 50m(ISO 22810:2010) | 同上 | Seriesと同じ扱い。価格が安いぶん心理的に気楽 |
| Series 1 / 初代 | IPX7(防滴) | 汗・雨・手洗い程度 | 海への持ち込みは不可 |
表の「公式が想定する使い方」は、Appleサポートの耐水に関するページの記述をもとにしています。モデルの発売サイクルは毎年9月前後なので、最新モデルはApple公式の仕様ページで必ず確認してください。本記事では断定的な保証はしません。
「壊れたら保証が効くか」で考えると分かりやすい
Apple Watchの標準保証(1年間のハードウェア保証)は、液体による損傷を対象外としています。これはSeriesでもUltraでも同じです。AppleCare+に加入していれば、過失や事故による損傷として有償のサービス料で修理できる場合があります。海に持ち込むなら、AppleCare+は実質的な「保険」と考えて良いでしょう。
そのうえで、Ultraは高速ウォータースポーツが「想定使用」なので、万一の際に説明がつきやすい。Seriesの場合、公式非推奨の使い方をしていたという前提に立たされる、と考えておくと現実的です。
ここで慌てないでほしいのは、Seriesで海に入っている人が壊れやすいという話ではないことです。筆者の周りでも、Series 7や8を3年以上サーフィンで使い、トラブルなしという人のほうが多数です。ガチガチに警戒する必要はなく、「リスクの所在を知った上で使う」のが大人の付き合い方だと思います。
なおWSL(世界サーフリーグ)は2023年からApple Watchを公式ウェアラブルとして採用し、選手がヒート中にスコアや残り時間を手首で確認しています。トップレベルの実戦で使われている事実は、安心材料のひとつですよね。
防水規格の読み方|「耐水50m」とISO 22810と海水の違い
「耐水50m」と聞くと、50mまで潜れそうに感じませんか?実はこの数字、潜水可能深度ではありません。ISO 22810:2010という時計の耐水規格に基づく試験値で、静止した水中で一定の水圧に耐えられることを示しています。サーフィンでいちばん関係するのは、深さではなく「動く水の圧力」なんです。
静水圧と動水圧|ワイプアウトで何が起きるか
規格試験は基本的に静かな水の中で行われます。ところが海では、パドリングで手を水に突き刺し、ワイプアウトで時速数十kmの水流に叩かれます。この瞬間的な水圧は、静止状態の数字よりはるかに高くなります。Appleが「水上スキーなど高速の水流を伴う活動」をSeriesで避けるよう言っているのは、まさにこの動水圧のためです。
Ultraは100m耐水に加えて、ダイビングコンピュータ向けのEN13319にも準拠しています。ケースのチタン構造とフラットなサファイアガラスも含めて、物理的な強さの余裕が違います。頭サイズ以上の波でワイプアウトを繰り返す人や、冬の日本海・東北で分厚い波に乗る人は、Ultraを選ぶ理由がここにあります。
海水そのものは敵ではない。問題は「乾いた後の塩」
海水に浸けること自体は、耐水性能の範囲内です。トラブルの多くは、海から上がった後に起きます。塩水が乾くと結晶化し、スピーカーやマイクの穴、Digital Crownの隙間に残ります。これがボタンの動きを悪くしたり、音がこもる原因になります。だから後述する「真水で流す」工程がどうしても必要なんです。
耐水性能は「永久ではない」とAppleが言っている
Appleサポートには「耐水性能は永続的なものではなく、経年で低下することがある」と書かれています。さらに、落下や衝撃、石けん、日焼け止め、虫よけ、オイル類は耐水シールを傷める可能性があるとされています。サーファーにとって見逃せないのは日焼け止めです。顔に塗った手でそのままWatchを触る、という日常が、じわじわ耐水を削ります。
もう一点、ガラスの小さな欠けやケースのゆがみも耐水性を落とします。ボードとの接触でベゼルを打った経験があるなら、以後は少し気をつけたいところですね。
サーフィンで使える機能|ワークアウト・波数・パドル・潮汐

ここからは楽しい話です。Apple Watchをサーフィンに持ち込むと、それまで感覚でしか語れなかったセッションが数字になります。「今日は20本乗った」と言っていた日が、実は11本だったと分かる。ちょっと悔しいけれど、だからこそ次の課題が見えるんですよね。
純正ワークアウトの「サーフィン」種目で記録できること
watchOSのワークアウトアプリには、その他の種目として「サーフィン」が用意されています。記録できるのは、経過時間・心拍数・消費カロリー・GPSによる移動ルートです。波数やパドル距離は数えてくれませんが、入水の記録を自動で残すだけでも価値があります。ワークアウト開始と同時に耐水ロックがかかるので、誤タップの心配もありません。
面白いのは消費カロリーの可視化です。2時間入って600〜900kcal前後という数字が出ると、サーフィンがれっきとした有酸素運動だと実感できます。体重別の目安はサーフィンの消費カロリー早見表でも整理しています。
波数・パドル距離・最高速度はサードパーティアプリで
「乗った本数」を自動カウントするには、Dawn Patrolなどのサーフィン専用アプリが必要です。仕組みは、GPSの速度変化と加速度センサーの組み合わせです。パドルの速度域から急に加速し、一定距離を一方向に進んだ区間を「1本の波」として判定します。ライディング距離、1本ごとの最高速度、合計パドル距離がセッション後にiPhoneで地図付きで見られます。
筆者の体感では、ショートボードで速度がしっかり出る日の判定精度は高く、腰以下の小波でテイクオフ直後に失速するような日は、本数が少なめに出ます。数字を鵜呑みにせず「傾向を見る」道具として使うと、ストレスがありません。
潮汐・波情報は文字盤のコンプリケーションで
タイドグラフは、サーフィン専用アプリや潮汐アプリのコンプリケーションを文字盤に置けば、手首を上げるだけで確認できます。駐車場に着いた瞬間に「あと1時間で干潮の底」と分かるのは便利です。潮の読み方そのものは潮の満ち引き入門で復習できます。
セルラーモデルなら、iPhoneを車に置いたまま波情報の更新や家族からの連絡も受け取れます。早朝の暗い時間帯に一人で入ることが多い人は、万一の連絡手段として心強いはずです。冬の早朝サーフィンの安全確認手順と合わせて読んでみてください。
海の中で「できないこと」も知っておく
耐水ロック中は画面操作ができません。つまり海の中でメッセージを読んだり、アプリを切り替えたりはできない前提です。通話は耐水ロック中でも着信を知らせてくれますが、濡れた画面での操作は不安定です。海では「記録する装置」と割り切り、確認は上がってから。これが現実的な使い方です。
対応アプリ比較|波カウント・記録・タイドはどれで見る?
「結局どのアプリを入れればいいの?」という疑問に答えます。サーフィン用アプリは数が多くありませんが、得意分野が分かれています。目的別に組み合わせるのがいちばん失敗しません。
| アプリ | 波数カウント | ライディング記録 | タイド表示 | 料金の考え方 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|
| Dawn Patrol | ○ 自動 | ○ 地図・速度・距離 | ○(有料で文字盤に) | 基本無料+サブスク(Soul Surfers) | 本数と速度を残したいすべての人 |
| Surfline Sessions | ○ 自動 | ○ ライブカメラ映像と紐づけ | ○ | Surfline Premium前提 | 対応カメラがあるポイントに通う人 |
| 純正ワークアウト(サーフィン) | × | △ 心拍・カロリー・ルート | × | 無料 | 入水ログと運動量だけ欲しい人 |
| Waterspeed | △(速度区間ベース) | ○ 速度中心 | × | 買い切り/アプリ内課金 | SUPやウィンドも兼ねる人 |
| 潮汐アプリ(Tide系・潮汐なび等) | × | × | ○ 文字盤に常駐 | 無料〜少額 | まずタイドだけ手首で見たい人 |
料金や機能はアプリの更新で変わります。2026年10月時点の仕様をもとにしていますので、ダウンロード前にApp Storeの最新表記を確認してください。
まずはDawn Patrolの無料範囲から始める
迷ったら、Dawn Patrolを無料範囲で使ってみるのが王道です。Watch側でスタートするだけで、波数・パドル距離・最高速度・ルートが残ります。有料のSoul Surfersにすると、文字盤に波予報のコンプリケーションを置けたり、入水中に潮位を見られたりします。毎週海に行く人なら払う価値はありますが、月1〜2回なら無料で十分です。
Surfline Sessionsは「自分の動画が勝手に残る」のが強み
Surfline Sessionsは、対応するライブカメラがあるポイントで入ると、Watchの記録と映像の時刻を照合して、自分が乗った波のクリップを切り出してくれます。日本国内の対応カメラは限られますが、該当ポイントに通う人には唯一の体験です。自分のライディングを見返す効果については動画で上達するセルフ分析のコツで詳しく書いています。
組み合わせの正解例
筆者のおすすめは、Dawn Patrol(記録)+潮汐アプリのコンプリケーション(タイド常駐)の2本立てです。文字盤の左上にタイド、右上に日の出時刻、中央にDawn Patrolの起動ボタンを置くと、海に向かう車中から入水まで、手首だけで完結します。波予報そのものはiPhoneで前夜に見るほうが情報量が多いので、波予報の見方を参考に、Watchは「現地での最終確認」と役割分担するとスムーズです。
海で使うバンドの選び方と、実際の外れやすさ

Apple Watchをサーフィンで失くす原因の多くは、本体の故障ではなくバンドです。ワイプアウトで手首が引っ張られ、留め具が外れる。もしくは本体とバンドの接続ボタンが押されて分離する。どちらも、バンドの選び方と装着のひと手間で防げます。
海で向いているバンド・向いていないバンド
| バンドの種類 | 海での適性 | 理由 |
|---|---|---|
| スポーツバンド(フルオロエラストマー・ピン&タック式) | ◎ | 留め具がバンド内側に収まり、引っ掛かりで外れにくい。塩水に強く乾きが早い |
| Ultra用オーシャンバンド | ◎ | 波形の構造で水中での伸縮に対応。ハイスピードウォータースポーツ向けに設計 |
| スポーツループ(面ファスナー) | △ | 濡れると粘着力が落ち、砂が噛むと留まりが甘くなる |
| ソロループ・ブレイデッドソロループ | △〜× | 濡れると伸びやすく、ワイプアウトで抜ける報告あり。ジャストサイズなら使えるが推奨しにくい |
| レザー・ミラネーゼ・リンクブレスレット | × | Appleが耐水性なしと明記。海では使用不可 |
実際にどれくらい外れるのか
ピン&タック式のスポーツバンドを正しく留めていれば、通常のワイプアウトで外れることはまずありません。筆者も周囲も、スポーツバンドで失くした例は聞いたことがないです。一方、ソロループは「海から上がったら手首になかった」という話をたまに聞きます。濡れたシリコンは伸びるので、陸でちょうど良いサイズだと水中では緩いんです。
もう一つ盲点なのが、本体裏のバンド取り外しボタンです。ウェットスーツの袖口がボタンを押し続けると、まれにバンドがスライドして抜けます。対策は、袖の上に出さず袖の中に収めること、もしくはボタン部分まで覆うバンパー一体型ケースを使うことです。
ケースは「画面保護」より「ベゼルとボタン保護」のために
サーフィン用にケースをつけるなら、画面全面をフィルムで覆うタイプより、ベゼルとサイドボタンを守るバンパー型が実用的です。画面フィルムは海水で浮きやすく、視認性も落ちます。ボードのレールに手首を打つ場面を考えると、守るべきは角です。Ultraならケースなしでも十分な堅牢性がありますが、Seriesはバンパーがあると気持ちが楽ですよ。
ウェットの袖の中か外か
冬のフルスーツなら、袖の中に入れるのが基本です。水流が直接当たらず、紛失リスクも下がります。GPSの受信は袖の生地程度なら問題ありません。春夏の半袖やタッパーの場合は手首が露出するので、バンドをいつもより一段きつく留めて入りましょう。きつすぎて痛い、くらいが海ではちょうど良いです。
海から上がったあとのケア|塩抜きと乾燥の手順

ここが競合のガジェット記事にいちばん欠けている部分です。Apple Watchをサーフィンで長く使えるかは、海に入っている間ではなく、上がった後の5分で決まります。手順はシンプルなので、習慣にしてしまいましょう。
手順1|耐水ロックを解除して排水する
海から上がったら、まずDigital Crownを回して耐水ロックを解除します(古いwatchOSでは長押し)。このときスピーカーから振動音とともに水が吐き出されます。ロックを解除しないまま放置すると、スピーカー内に塩水が残ったまま乾いてしまいます。車に戻る前、砂浜の時点でやっておくのが理想です。
手順2|ぬるい真水でやさしく流す
Appleの公式手順は「ぬるめの真水を弱く流して洗い、糸くずの出ない布で拭く」です。ポリタンクのシャワーでも、家の水道でも構いません。ポイントは「流す」こと。桶に長時間浸ける方法を勧める記事もありますが、Appleの推奨は流水です。高圧で当てる必要はなく、Digital Crownを回しながら隙間の塩を流すイメージで30秒ほどで十分です。
石けんやシャンプーは使いません。Appleは石けん水が耐水シールに影響する可能性があると明記しています。ウェットスーツを洗う洗剤も同様です。Watchだけは真水のみ、と覚えておきましょう。
手順3|日焼け止め・ワックスを拭き取る
意外と見落とすのがここです。日焼け止めはAppleが「避けるべきもの」として明記している成分です。顔に塗った手でDigital Crownを回していれば、確実に付着しています。ボードワックスも同じで、ベゼルの隙間に入ると固まります。真水で流した後、柔らかい布で裏面のセンサー、Digital Crown周り、バンドの留め具を拭きます。唇の日焼け止めを塗り直す流れで一緒にやると忘れません。UVリップの選び方も参考に。
手順4|自然乾燥。熱は使わない
乾かすときにドライヤーの温風を当てるのは禁止です。Appleは熱・圧縮空気・スプレーの使用を避けるよう案内しています。拭いた後は、風通しの良い場所で自然乾燥させてください。充電器に乗せておくと本体がわずかに温まり、残った水分の蒸発が進みます。これはApple自身が案内している方法なので安心して使えます。
スピーカーの音がこもったら
翌日になっても音がこもる場合、スピーカー内に塩の結晶が残っている可能性があります。この場合も、綿棒や爪楊枝を穴に入れるのはNGです。もう一度ぬるい真水を流し、耐水ロックの排水を数回繰り返してください。多くの場合、これで戻ります。戻らなければ、Appleサポートに相談する段階です。
ケアの流れをまとめると、「排水→真水で流す→拭く→自然乾燥」の4工程です。ウェットスーツを干すタイミングで一緒にやれば、1分で終わります。これだけで、Watchの寿命も、海に持ち込む安心感も変わってきますよ。
専用サーフウォッチ・GPSウォッチとの比較表

「どうせ時計を買うなら、Rip CurlやGarminの専用品のほうが良いのでは?」という声も当然あります。ここでは正直に比較します。結論から言うと、海専用で最強なのは専用品、海と日常をまたいで最強なのがApple Watchです。
| 比較軸 | Apple Watch(Series/SE) | Apple Watch Ultra | Rip Curl Search GPS系 | Garmin Instinct Surf系 | G-SHOCK G-LIDE / Nixonタイド系 |
|---|---|---|---|---|---|
| 波数・ライディング記録 | ○(アプリ) | ○(アプリ) | ◎ 専用設計 | ◎ 専用設計 | × |
| タイド表示 | ○(アプリ) | ○(アプリ) | ◎ 内蔵 | ◎ 内蔵 | ◎ 内蔵 |
| 電池の持ち(目安) | 1〜2日 | 2〜3日 | GPS使用で約10時間・待機で数週間 | スマートウォッチモードで数週間 | 数年(ソーラー・ボタン電池) |
| 耐水の余裕 | 50m・高速水流非推奨 | 100m・高速水流OK | 100m・サーフ前提 | 100m・サーフ前提 | 200m前後・サーフ前提 |
| 海以外の使い道 | ◎ 決済・通知・健康管理 | ◎ | △ | ○ 登山・ランにも強い | △ |
| 価格帯(目安) | 3万円台〜7万円前後 | 13万円前後 | 4〜5万円前後 | 5〜7万円前後 | 1〜3万円前後 |
価格と電池は2026年10月時点の目安です。モデルやサイズ、セールで変動します。各時計の詳しい選び方はサーフィンの時計の選び方|タイド・GPSウォッチおすすめにまとめています。
専用品が勝つ場面
毎日のように海に入り、充電を気にしたくない人。サーフトリップで数日間電源が取りにくい人。頭オーバーのパワフルな波で、水圧を気にせず使いたい人。こうした人には専用サーフウォッチの「電池」と「頑丈さ」が刺さります。タイドグラフが内蔵で、現地の潮を事前ダウンロードなしで見られる点も強いです。
Apple Watchが勝つ場面
週末サーファーで、平日は仕事やランニングでも使いたい人。海上がりにコンビニで決済したい人。家族からの連絡を見逃したくない人。こうした人にとって、時計を2本持つ理由がなくなります。すでにiPhoneを使っていれば、通知や健康データも自然につながります。「海でも使える普段の時計」として割り切ると、Apple Watchはかなり優秀です。
迷ったときの決め方
月に海に行く回数が8回以上で、頭サイズ以上に積極的に入るならUltraか専用品。月4回前後で、波のサイズも腰〜頭なら、SeriesやSEで十分です。SEなら価格的にも、万一壊れたときの心理的なダメージが小さい。この「失っても立ち直れる金額か」という基準は、意外と大事だと思います。
よくある質問(FAQ)
ここでは、検索でよく見かける疑問にまとめて答えます。
Q. Apple Watchを海水に入れても本当に大丈夫ですか?
Series 2以降・SE・Ultraは、海での水泳を含む浅い水深の活動に公式対応しています。海水そのものが禁止されているわけではありません。ただし、Ultra以外は高速の水流を伴う活動が非推奨とされており、サーフィンのワイプアウトはこれに近い状況です。多くのサーファーが問題なく使っていますが、公式に保証された使い方ではないことを理解した上で使い、上がった後は必ず真水で塩を流してください。
Q. Apple Watchで乗った波の本数は数えられますか?
純正のワークアウトアプリでは数えられませんが、Dawn PatrolやSurfline Sessionsなどのサーフィン専用アプリを使えば自動でカウントされます。GPSの速度変化と加速度センサーで、パドルから急加速して一定距離を進んだ区間を1本と判定する仕組みです。速度がしっかり出る波では精度が高く、小波で失速しがちな日は少なめに出る傾向があります。あくまで傾向を見るための数字として使うと、ストレスなく楽しめます。
Q. SeriesとUltra、サーフィンならどちらを買うべきですか?
月に8回以上海に入り、頭サイズ以上の波にも積極的に挑むならUltraをおすすめします。100m耐水で高速ウォータースポーツが公式に想定されており、電池も2〜3日持ちます。週末中心で腰〜頭くらいの波が主戦場なら、SeriesやSEで実用上は十分です。価格差は約2倍あるので、万一壊れたときに立ち直れる金額かどうかも判断材料にしてください。
Q. サーフィン中にApple Watchのバンドが外れて失くしませんか?
ピン&タック式のスポーツバンドやUltra用オーシャンバンドを正しく留めていれば、通常のワイプアウトで外れることはほとんどありません。注意が必要なのは、濡れると伸びるソロループと、砂を噛むと留まりが甘くなるスポーツループです。また、ウェットの袖口が本体裏のバンド取り外しボタンを押し続けると、まれにバンドが抜けます。袖の中に収めるか、ボタンまで覆うバンパー型ケースを使うと安心です。
Q. 海から上がった後、Apple Watchはどう手入れすればいいですか?
Digital Crownを回して耐水ロックを解除し、スピーカーから排水します。次にぬるめの真水を弱く流しながら塩を洗い流し、糸くずの出ない布で拭きます。石けんやシャンプーは使いません。日焼け止めやボードワックスが付いていたら、ここで拭き取ってください。乾燥は自然乾燥が基本で、ドライヤーの温風やエアダスターは避けます。充電器に乗せておくと蒸発が進むのはApple公式も案内している方法です。
Q. サーフィン中はApple Watchの電池はどれくらい減りますか?
GPSと心拍を連続記録する2時間のセッションで、Seriesなら20〜30%前後減るのが目安です。朝一に入って夕方まで普通に使う程度なら1日は持ちますが、2ラウンド入る日は帰宅前に充電が必要になることもあります。Ultraは電池容量が大きく、同じ使い方でも余裕があります。前夜に満充電にして、車にUSB充電器を常備しておくと安心です。
まとめ|Apple Watchをサーフィンで使うなら押さえる5点
Apple Watchはサーフィンで使えるのか。答えは「使える。ただし、どこまでが公式の想定内かを知って使う」です。最後に要点を整理します。
- Series・SEは50m耐水で海水OK。ただし高速水流は公式非推奨のグレーゾーン。Ultraは100m耐水で高速ウォータースポーツが想定内
- 波数・パドル距離・速度はDawn PatrolやSurfline Sessionsで自動記録。純正ワークアウトは心拍・カロリー・ルートまで
- バンドはピン&タック式のスポーツバンドかオーシャンバンド。ソロループとレザー系は海では避ける
- 上がったら「排水→ぬるい真水で流す→拭く→自然乾燥」の4工程。日焼け止めとワックスも拭き取る
- 毎日入る・ハードな波ならUltraか専用サーフウォッチ、週末中心ならSeriesやSEで十分
時計そのものの選び方を広く比較したい方はサーフィンの時計の選び方を、ライディングを映像でも残したい方はアクションカメラの選び方と固定術を、Watchで決済するようになったら手放せる車の鍵の話は車上荒らし対策と鍵の守り方をどうぞ。
数字が残ると、サーフィンはもう一段おもしろくなります。来週の朝一、手首でタイドを確認して海に入り、上がって「今日は何本だった?」とWatchを見る。その小さな楽しみを、ぜひ味わってみてください。


















